真実を知りたい-NO2                  林 俊嶺

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朝鮮戦争 米国の原爆使用論 第1回ブレアハウス会議

2008年08月15日 | 国際・政治
 1950年6月25日(日曜日)早朝午前4時、朝鮮戦争が始まった。ワシントン時間(米東部夏時間)6月24日午後3時頃のことである。翌日の米東部夏時間6月25日午後2時には国連安全保障理事会が開かれ、「即時停戦」決議を採択している。朝鮮戦争開始からおよそ23時間後のことである。この素早い対応は、ソ連が安全保障理事会の中国代表の問題をめぐって、安全保障理事会をボイコットしていたため可能であったといわれている。そして、同日朝鮮戦争に対する米国の政策決定に極めて重要な役割を果たした第1回ベレアハウス会議が開かれた。出席者は大統領以下14人である。以下「朝鮮戦争の六日間<国連安保理と舞台裏>」瀬田宏(六興出版)からの抜粋である。
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                第1回ブレアハウス会議

出席者
 トルーマン大統領
 アチソン国務長官
 ジョンソン国防長官
 フランシス・P・マシューズ海軍長官
 フランク・ペース陸軍長官
 トーマス・K・フィンタレー空軍長官
 ブラッドレー統合参謀本部議長
 フォレスト・P・シャーマン海軍作戦部長
 
ホイト・S・バンデンバーグ空軍参謀総長
 J・ロートン・コリンズ陸軍参謀総長
 ジェームス・ウェッブ国務次官
 ラスク極東担当国務次官補
 ヒッカーソン国連担当国務次官補
 フィリップ・ジェサップ無任所大使

 夕食が終わると、トルーマン大統領はアチソン国務長官に会議を始めるよう求めた。アチソン長官は、大統領が考慮すべきさまざまな問題点を提示し、要約して説明した。
……

・・・


 しかし、次に発言した
バンデンバーグ空軍参謀総長は、仮定の話ではあったが、原爆の使用を取り上げている。バンデンバーグ参謀総長は、北朝鮮軍の進撃を食い止めなければならないという点に同意するが、ソ連が戦闘に加わらないとの想定を、米軍の行動の基礎とすべきではないと主張した。バンデンバーグ参謀総長によると、米空軍は、北朝鮮軍だけを相手にした場合には、北朝鮮軍の戦車を破壊することができる。しかし、ソ連のジェット戦闘機が行動を起こした場合には、話が違ってくるというのである。ソ連機はずっと近くの基地から出動することになり、こうしてことから、台湾をはじめ、すべての地点が相互に関連を持ってくる。台湾はその意味で重要だとの意見を、バンデンバーグ参謀総長は明らかにした。
 トルーマン大統領は、極東におけるソ連の空軍力について質問し、バンデンバーグ参謀総長は、相当数のソ連ジェット機が上海に配備されていること、その他の情報を提供した。
トルーマン大統領が、極東のソ連空軍基地を破壊することが可能であるか尋ねたのに対し、バンデンバーグ参謀総長は時間がかかると答え、原爆を使用すればできるだろうと語った。

・・・

 ウェッブ国務次官、ジェサップ無任所大使、ラスク、ヒッカーソン両国務次官補も発言したが、アチソン国務長官の言明を補足説明するにとどまった。
 ここで、トルーマン大統領は自らの決定を確認し、以下の命令を下すことを明らかにした。
 ①マッカーサー元帥は韓国に対し、提案された補給物資を送ること。
 ②マッカーサー元帥は韓国に調査団を派遣すること。 
 ③米艦隊の(中で)指示された部隊を日本に派遣すること。
 ④空軍は、極東のソ連空軍基地を一掃する計画を準備すること。
 ⑤ソ連が次に行動を起こす可能性のある場所について、慎重な計算を行うこと。
   国務、国防両省によって、完全な調査を行うこと。
 トルーマン大統領は、われわれは専ら国連のために行動しつつあることを強調、国連の命令(決議)が”愚弄”されないうちは、われわれは新たな行動を差し控えるとの方針を示した。……


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