病人生活満２ヶ月

　僕の平熱は３６．６度である。ここのところ３７度の微熱がまた復活してきた。仕事をしていて、ちょっと眩暈がするなとか、何となく熱がある感じがするなと思って体温計で測ると３７度ちょっとなのである。これで昨年の１１月下旬から始まった僕の病気生活は満２ヶ月を迎えることとなる。

　昨年の１１月下旬、僕の病気は腕と首周りが赤くなるところから始まった。まず、両腕が朝起きると赤くなっているのに気づいた。赤くなっているだけではなく、痒い。また、首周りも同様に赤くなって、なんだか皮膚に病気がある人みたいに成っていた。そして、こちらも痒い。
　
　実はその１週間以上前から顔の皮膚がカサカサになって白いものが出てくるという症状が出ていており、皮膚科に行こうか迷っていたところだった。それで、今回こんな訳の分からない症状が出てしまったために、皮膚科に予約を入れた。早くて３日後ということだったが、この間に症状はさらに悪化。首周りは日に日に悪さを増した。
　
　３日後に行ったら、医者は何か化学薬品だとか何かに反応して出てきたアレルギーだろうと診断。３日分の抗生物質と塗り薬を処方した。１０日くらいで全治するだろうとのことだったが、腕の方は２週間強、首周りは１ヶ月以上かかった。また、今でも時々少し赤く症状が出てくることがある。
　
　そして、その症状発生数日後辺りから風邪っぽくなり、次第に空咳が酷くなっていった。本当に酷い時期は３日ほど続き、３晩朝方近くまで咳き込みほとんど寝られない状態だった。市販の薬を大量に買い込み、一日中薬を飲んでいたが、あまり快方には向かわなかった。数日すると、多少は良くなったが、咳だけでなく鼻血なども出るようになってしまったので、この際病院に行こうと思って病院へ。
　
　でも、血液検査・X線検査からは何の異常も発見されなかった。医者はまた抗生物質と解熱剤を処方しただけで僕を家に帰した。こんな薬だけでは絶対に治らないと思っていたが、そのカンは当たった。
　
　もちろん解熱剤を飲んでいたので、熱は平熱を保てた。しかし、ちょうどこの病院に行った頃から眩暈を感じていた。仕事場でデスクワークをしていても眩暈を感じ、とにかく横になりたくなった。とても集中していられないのである。

　でも、４日ほどそんな状態が続いて５日目。朝起きたら下っ腹から金玉の辺りが無性に痛い。何だか野球のボールが金玉に直撃したような痛さである。それでも熱はなかったので仕事場へ。そして、午前中は仕事。午後も半ばになって調子が急激に悪化。歩こうと思っても金玉近辺が痛いし、熱もかなりありそう。
　
　家に帰って熱を測ったら３８度６分。解熱剤を飲んでも３８度までしか下がらず、このままじゃやばいと思って病院へ。病院に着くなり、症状はさらに悪化。座っていられない状態になり、看護婦が車椅子を用意して重症患者のように別室へ。それから、点滴や注射を打っても熱は下がらず３９．６度辺りまで上昇。初めは悪寒を感じ、震えが止まらない。そして、しばらくすると今度は体が無性に熱くなる。
　
　結局その日は病院に入院。朝方５時に打った注射がやっと効いて３７度以下へ。翌日は金玉の辺りにエコグラフィ装置を当てて検査。医者によれば、炎症が起きていて血が上昇しているのが見られるとのこと。それらの結果を総じて、一般医が薬を処方してくれた。今回は金玉の炎症を抑える薬も入れて、随分たくさん処方してくれた。前回よりは治癒に期待が持てた。医者は「壁を越えたのか（女遊びをしたのか？）」と質問してきて、最初は意味が分からなかった。でも、意味を説明して貰った後、違うと応えた。確かに全然していないからだ。
　
　一般医は一応専門の医者である泌尿器科の先生に診てもらったほうがいいということで早速予約した。１２月も終わり。心配だったが、専門の先生は首周りと腕の炎症が金玉まで下りていったのであろうからたいしたことはない。一般医が３週間飲めと言っていた薬は２週間でいいと言ってきた。もう金玉痛くないだろうと質問されたが、やはり痛い。
　
　それから１月に入っても微熱が続いている。３７．５度前後。解熱剤を３日ほど飲むと３，４日平熱に戻るが、その期間が過ぎると再び微熱が続く。金玉の痛みも少し良くなったかなと思うとまた痛さが戻ってきて、金玉が痛いときには必ず微熱が出るといった感じである。
　
　生まれてこの方こんなに長い期間病気になったことはない。大抵の風邪は２日寝ていれば治るし、３日目には回復し、４日目から通常通り仕事ができるという感じだった。しかし、今回は重症ではなく、いつも体も精神もだるく、ちょっと何かすると疲れたり微熱を出したりするという厄介な病状である。家にいても治らないし、仕事をしていても治らない。一体どうすればいいのか？