日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

2007年06月08日 00時35分26秒 | ブラジル事情
 今年の2月頃、犬を飼おうかと思った。その時見ていた「結婚できない男」という日本のドラマに出ていたパグという犬種が実に可愛かったからである。それでインターネットでパグを扱っている所を見たら、隣町にパグのブリーダーがいることが分かった。値段を聞いてみてびっくり。オスが1200レアル(7万2千円)、メスが1500レアル(9万円)。取りあえず見に行くだけ行こうかなとも思ったが、行ったら買ってしまうかもしれないのでやめた。そもそも日中は仕事で忙しくて散歩に連れて行く暇もないこともその大きな理由であった。

 そして、5月。僕が個人の日本語の生徒さんのところにお邪魔すると、授業中に台所の奥のほうから「ニャー」という鳴き声。どうしたのか聞いたところ、友達からネコをもらったとのこと。見せてもらったら全身真っ黒のネコ。生後5週間程度ということで小さくて可愛い。突然、「ネコもいいかもしれない」と思った僕は、さっそくその友達がまだネコがいるかを聞き、翌日生徒とともにネコをもらいに生徒の友達の家に行き、もらってくる。一応おみやげらしきものは持って行ったが、犬と違ってただ。

 まだ4匹子猫がいたが、僕はその中でも一番活発そうな黒地に白がまざった猫を選んだ。初日は猫の存在が気になって一夜中寝られなかった。別に猫が夜鳴きをしたわけではない。翌日さっそくキャットフードと猫のおしっこ場を買いに行った。また、おしっこ場に入れる消臭用砂も購入した。ありがたいことに、僕が教えなくても猫は自分でうんことおしっこをその砂場にしてくれた。

 初日は鼻がつまり、元々花粉アレルギーのある僕はもしかしたら猫の毛アレルギーで一緒に暮らしていけないかもしれないと不安になった。猫をくれた人は、駄目だったらいつでも返しにきてもいいよと言ってくれたが、返すことも頭をよぎった。でも、1週間は頑張らなきゃと思って、我慢した。

 猫の飯とトイレは僕の寝室にある。だから、はっきり言って寝室はあまり清潔だとは言えなくなってしまった。ただ、猫だけ別室に置いておくわけにもいかないので、仕方ない。夜は僕の布団に勝手に入ってきて寝ている。人の温もりが必要なのかもしれない。

 僕が帰ってくると、猫は玄関で待っていることが最近多い。まだ子猫なので、好奇心が旺盛で、僕が歩く方向へ一緒に駆けていく。また、向こうからチョッカイを出そうとしてくるときに、僕が意表をつく動きをすると、猫も滑稽な動きで答える。そのやりとりは見ていて笑える。

 子供時代犬を2度飼ったことがある。でも、猫は一度も飼ったことがなかった。自己中心的で主人の忠誠でない猫の性格があまり好きじゃなかったからだ。でも、実際に飼ってみて思うのは、手もかからないし、思っていたよりなつくし、結構可愛いかなと思うようになった。「案ずるより産むが易し」。何でもやる前から不安ばかり抱えるのではなく、実際に行動に移してしまえば、そんなたいしたことはないなということがよくあるんだなと気づいた。

 猫を飼い始めて4週目。もう完全に慣れた。何とかやっていけそうである。

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1 コメント

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はじめまして (MASA)
2007-06-21 00:57:17
ゴーグルで調べ物をしていて偶然見つけたので、お邪魔しました。僕もブラジルに暮らしてやはり9年くらいになります。ちょっとだけと思いながら、読んでいくうちにはまってしまいました。ブラジルに暮らしている僕にとって状況が目に浮かぶようでとても楽しく読ませて頂きました。またお邪魔しますので、どうぞよろしく。
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