図書館から借りた『日本の教育格差 (岩波新書)』を読了。
著者の橘木俊詔(たちばなきとしあき)氏は教育ではなく、経済を専攻。一見異種に見えますが、教育には経済が関わってくるのですね。学費が払えなければ進学は困難ですから。
日本は他国ほどではないにしても、学歴社会。役員や部長などの肩書になってくると、どうしても大卒、しかもエリート校ばかり占めてしまうとか。
母子家庭で育った子どもの多くが、大学進学を諦めていると言います。私も母子家庭で育ちましたが、短大(2年間)、専門学校(1年間)と進学出来たので、恵まれているほうだと思います。
大学の授業料をもっと安く出来ないのかと疑問が出てきますが、それも善し悪しだと思います。貧しい家庭でも入れる一方で、あまり安くしてしまうと基礎学力のない学生が入学するおそれがあるのではと心配になります。
もっと仕事に直結出来る勉強を大学でなんて書かれていますが、それならば大学の代わりに専門学校へ行った方がいいのではと思うのですが…。大学は専攻した学部・学科を勉強する場だと思います。
低学歴だからと言って、その人たちを軽蔑してはいけないと思います。彼らだって一生懸命生きているだろうし、彼らが就いているであろう職業がなければ、今の私たちの生活が成り立っていきませんから。
日本の教育格差 (岩波新書) 価格:¥ 840(税込) 発売日:2010-07-22 |