<ヒア・カムズ・ザ・サン> 有川 浩 著
シムゴヌクを彷彿とさせる表紙ですが(笑)、内容は全然違います。
赤と黒というより青と白かなぁ、爽やかな感動でふーっとため息の出る読後感です。
ストーリーは
出版社勤務の真也30歳、彼は幼い頃から品物や場所に残された人間の記憶が見える。
ハリウッドで映画の脚本の仕事をしているという同僚のカオルの父を迎えに
空港まで行くが、真也がそこで見たものは、・・・・・・・・・・・。
なんかおもしろそうでしょ
ミステリーな要素もあれば、愛が裏返った時に起こる制御不能な様々な感情が
ああ~わかるわかる!風に描かれています。
同じ設定で2話納められていますが、稀代のストーリーテラー浩さま、何話でも
生む出せるんじゃないの~と思ってしまいますが。。
「ガラスの仮面」の北島マヤがオーデションで、同じ設定の芝居を何回も違うパターンで
演じたシーンを思い出しました
真也が担当していた作家を
「一度読んだら鷲づかみにされる卓抜したリーダビリティを持つ・・・」と書いていますが
そのまんま著者に返したくなるほど、リーダビリティ溢れる本になってます。
リーダビリティー、読みやすいってことは・・・
センテンスが短い。 漢字とかなの交じり具合がちょうど良い。リアルな会話が多い。
登場人物のキャラ設定が上手いので、感情移入しやすい。
ストーリー展開が早く、あくびするヒマもない。
まあ~こういった所でしょうかね。
どれを読んでもがっかりさせられない作家さんなのでオススメです
なんて言いながら、
代表作「図書館シリーズ」をまだ読んでいない私っていったい・・
↑ ちびまるこちゃん風に~
<シューメーカーの足音> 本城雅人 著
いつも図書館で数冊借りると、興味ある本から順番に読んでいくんですが、
優先順位最下位だったこの本 期限がせまってきてるし読まずに返却しようか、いやいや、
せっかくやしまあちょっと読んでみるかとおもむろに読み始めたんですが、
返さなくて良かったー 掘り出しモノでした
オーダーメイドの靴屋さんのお仕事がくわしく書かれていますが、
へ~ すごーい たいへんやー たかーっ 庶民にはまったく縁のない世界ですが
(なんせ 一足 五十万円位します)
木型から作った自分の足にぴったりの靴・・・宝くじにでも当たったらぜひ作ってみたい
と思ってしまいます。
ストーリーは
イギリスのジャーミン通りにオーダー靴店をかまえる斉藤、日本の雑誌にも紹介されるほど
の凄腕シューメーカーで、冒頭、そのお仕事ぶりが書かれていますが
未知の世界なので興味シンシン・・・まずグッと摑まれます。
で、その斉藤氏、ジェントルマンかと思いきやなかなかの野心家で、過去に殺人歴も
ありそうな気配が・・・。
それに平行して書かれるのが日本でコツコツと靴の修理をしながらたまに靴のオーダーも
請け負っている智哉、なぜか斉藤を憎んでいて何事か企んでいる様子。
この二人のシューメーカーがしのぎを削る靴対決、言い換えれば人間性の対決ですな、
性格のいいコツコツ智哉が鮮やかな逆転勝利をおさめて気分いいのですが、
どん底に堕ちた感のある斉藤に対しても、エピローグで再生の光をひとすじ
射した著者に、暖かい心を感じました。
シューメーカー斉藤の再生の物語を続編で書いてほしい・・という願いもこめつつ
遅ればせながら、〇才のお誕生日おめでとうございます!
さぞやワインがすすんだ事でせう(笑)
おもしろうそうなので早々に図書館でチェック、予約しました。
こたつに入ってニャンズに邪魔されながら本を読むのが今 一番の楽しみです。
(あっ ゲームもしてましたわ。)
ドラマで「53歳のおやじがゲームにはまるはずがない」と言うセリフがありましたが私なんて60過ぎてもゲームしてそうです・・。
昨日また一つ年を重ねてしまいました。