思いがけずに沢山の山芋が掘れた。
夫婦二人、自分たちだけで食べきれるはずもない量で、友人たちを食事に招く。
この日は、自前の農産物直売所「農天市場」をやっていた際に知り合った知人でした。
ある若者が、農天市場の話を聞き、野菜を置かせてくれと頼まれた。以来のご両親含めてのお付き合い。
先ずは定番の山芋料理、トロロ汁です。
我が家流は、煮干しで出汁を取り醤油で味をつけたシンプルな汁で伸ばしています。
スベルベ亭主が、40分以上も時間をかけてトロロ汁を伸ばしている間にもう一品。
こちらは、スベルベママが担当して、摩り下ろした山芋を使っての海苔巻きです。
超シンプルな食べ方の、山芋のざく切りです。
シンプルな味ながら、豊潤でアワビのようだと言う方もいらっしゃいます。
そして、山芋は枝分かれして細くなった部分もあります。
その部分や、摩り下ろした際に手で掴めなくなった部分などを集めて煮物です。
最後の決め手は、山芋の吸い物です。
摩り下ろした山芋をスプーンですくい取り、団子状にしたものを具にして、アスパラ菜を散らす。
このほかには、塩サバの焼き物と、写真にもあったマタタビの塩漬けなどです。
シンプルながら、山芋料理の数々は「山芋御前」かな。うれしいのはトロロご飯をお代わりされたことでした。
栽培物でも粘り気が強いといわれる品種があり、好奇心旺盛なスベルベは作ったこともあります。
宣伝ほどの粘り強さと味は無くて気落ちして、以降作ることはやめました。
さて、まだ行きたいポイントは有るけれど、この寒さで蔓が弾け飛んだでしょう。
もちろん、雪が降ったら雪崩の恐れがあるような斜面でもあり、完全撤退です。
作物用の長芋ではなくて、山芋を種芋として栽培したものですね。
掘り採りから、摩り下ろして食べる光景まで映し出されますが、やはり柔らかそうですよね。
野生の食べ物も栽培して食べるようになると、味も堕落してしまいます。ま、好みもあるでしょうが。
例えは悪いけれども、ジビエのイノシシと長年人間に飼育され続けてきた豚肉との違いと同じかな。
今回もそうでしたが、スベルベの担当はトロロ汁。煮干しで出汁を取ることからすべての行程です。
この時も、トロロ汁の完成までには、ほぼ1時間はかかりましたね。
最もうれしかったのは、ご家族の中では無口なお父さんが、トロロご飯のお代わりをされたことでした。
山芋のフルコース!尊い大ご馳走です。
いよいよ雪がやってきたようですね。
普通はとろろご飯と言っても長芋を畑で育てたものですから山芋はごちそうです。その山芋フルコースですからこれはもう山芋を味わい尽くすのですね。粘りが強いから海苔巻きにも出来るし固まるからおつゆにもいいですね。お客様も喜ばれたことでしょう。長芋を細切りにしてお醬油と鰹節で食べるとかは知っていますが煮て食べたことはないですね。とろろを摺って出汁つゆを少しづつ入れながら大きい擂り鉢でごりごりとよく摺って延ばして、これは私達子供と父親の仕事でしたね。この時ばかりはお替りを何回もして、ご飯も多めに炊いたのでしょうね。