ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

ホームレス歌人のこと

2009-02-16 14:28:22 | 独り言
朝日新聞月曜日の朝日俳壇・歌壇は、毎週読ませて頂いている。若いときから興味を持った分野だが、チャンスがなく深く習ったこともない。今になってカルチャーセンターなどに入門することも躊躇っている。

さて今日の朝日歌壇では、謎の「ホームレス」を自称する方の投稿された作品を紹介している。
    「哀しきは寿町と言ふ地名 長者町さへ隣にはあり」 公田 耕一 さん。
住所は書かれておらず、郵便の消印は横浜となっている。従って「ホームレス」として掲載をしていると言ふ。

そして社会面に「連絡求むホームレス歌人さん」と題する記事が載っている。初投稿で入選は、昨年12月8日掲載の「(柔らかい時計)を持ちて炊き出しの カレーの列に二時間並ぶ」。さらに12月22日は「鍵持たぬ生活に慣れ年を越す 今さら何を脱ぎ捨てたのか」。1月5日掲載分は「パンのみで生きるにあらず配給の パンのみみにて一日生きる」。19日「日産をリストラになり流れ来る ブラジル人と隣りて眠る」。26日には「親不孝通りと言へども親もなく 親にもなれずただ立ち尽す」。選者の方も「真に迫る、知的な歌」と注目をしている。

ご承知の方も多いと思うが、朝日歌壇には米国の刑務所に収監されている、「郷隼人」さんの歌も毎月掲載される。この方の歌も異国の地で、さらに厳しい生活を余儀なくされ、そして故国や両親を思う歌が心に響いてくる。
今日紹介した「ホームレス」さん。我々はこの方の生活環境は知るところではないが、何とか好転して頂き、これからも優れた歌を届けて頂きたいと祈るのみである。






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4 コメント

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Unknown (しらほ)
2009-02-16 21:26:53
胸が締め付けられる切ない思いを抱き読ませて頂きました。
この不景気を何とかしなければ…
誰が日本のリーダーになれば回復するのでしょうか…先々が不安になります。
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Unknown (寒桜)
2009-02-16 23:06:46
何もかも投げ捨てて路頭に迷う・・・、食べる為だけにその日を暮らすというのは、本来、人間の持っている宿命だと思うんですけど、現在の人間達は、我儘で裕福になったのではと思います。
本当の人間らしい生活とは、どんな生活なんでしょうね・・・。
只、言える事は、男として家族を守るという宿命を投げ捨てる切なさは、思うだけで辛いです。
「ビッグコミック オリジナル」の漫画で「岳」という漫画があるのですが、「山がおいらの家さ」と言える主人公のボランティアの山岳救助隊、三歩君が羨ましくなる時があります。(笑)
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Unknown (ピーナツ)
2009-02-17 15:13:23
しらほさん こんにちは

実に切実な歌の数々です。やはり痛みの伴う改革を推し進めた結果のひとつの例かも知れませんね。
安倍、福田元総理が進めた施策が実際に履行されることを望みたい。
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Unknown (ピーナツ)
2009-02-17 15:18:48
寒桜さん こんにちは

この歌人の生活、心情を思うと胸が締め付けられる思いです。

どんな事情があったのか?家庭を投げ捨てて、あるいは家庭を持てずに、さすらう生活。毎日の切羽詰まった生活が切ないですね。

「山がおいらの家さ」と言えるアニメの主人公の生き方が、本来の人間の生きる道かもね。
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