稲毛区にあった旧陸軍気球聯隊第二格納庫のダイヤモンドトラス部材を戦跡モニュメントとして千葉公園内に設置され展示が開始されました。
2020年12月の市議会の一般質問で、稲毛区のあぐい初美市議が「川光倉庫は、1932年(昭和7年)に採用されたダイヤモンドトラスで建設された貴重な建物です。解体を惜しむ声があります。郷土資料館にダイヤモンドトラスの一部を保存し、後世に伝えていくことを求めます」と質問しました。
質問に対し千葉市は、「旧陸軍気球聯隊第二格納庫のダイヤモンドトラスについては、所有者と施工業者の御厚意により、博物館内で展示できる程度の大きさにカットされたものをご寄贈いただけることとなったため、郷土博物館で保存することとしました。今後は、平和啓発のための貴重な資料として有効な活用方法を検討していきます」と答えました。
郷土博物館には、すでにダイヤモンドトラスの一部が収蔵されていて、有効な活用方法として、戦跡が点在する千葉公園にモニュメントが設置されることになりました。
こういう取り組みは大事にしなければなりません。
[資料や記者発表などの掲載内容の一部を編集]
旧陸軍気球聯隊は、1927年に現在の埼玉県所沢市から稲毛区作草部に移転した日本陸軍で唯一の軍用気球を扱う連隊でした。連隊には気球を入れる大型格納庫が2つあり、第二格納庫は1934年に完成した「ダイヤモンドトラス」と呼ばれる立体構造材を使用した、かまぼこ屋根の巨大な建物でした。
千葉市内で現存していた戦争遺跡としては最大の建築物で、終戦間際の1944年から1945年にアメリカ本土の爆撃を狙った「風船爆弾」の中核を担っていました。戦後も長く民間事業者(川光倉庫)の倉庫として使われましたが、2020年に老朽化のため解体されました。
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