
今日、一般質問が行われ、中村きみえ市議(花見川区)が登壇しました。病院問題について質問を行なっていますので報告します。
海浜病院の心臓血管外科手術が再開されて1年半となりましたが、以前の手術で尊い命が失われる事例があり、その教訓や現在の先天性心臓疾患への対応についても引き続き、安全が求めれています。また、海浜病院長と病院事業管理者が兼務、同じく海浜病院の医療安全室と感染対策室が兼務となっており、過度の負担や現場へのしわ寄せがいかないようにすることが求められているのではないかと思います。
【中村きみえ市議】
海浜病院ではかつて、心臓血管外科の対応では尊い命を失う事例が相次ぎました。その教訓を踏まえて、どう対応していますか。
【病院局次長】
平成28年5月の調査委員会の提言を踏まえ、十分な準備期間をかけて、医療安全体制の整備やインフォームド・コンセントの改善、労働環境の整備などを行ない、令和2年5月から手術を再開しました。現在まで、慎重に実績を積み上げており、引き続き、医療の質と安全の向上に取り組んでいきます。
【中村きみえ市議】
小児医療の専門的な手術は難易度が高いですが、実績はどうなっていますか。
【病院局次長】
心臓血管外科手術を再開した令和2年5月から本年11月末まで、小児を対象に行った件数は22件です。小児を対象とした手術は、急性呼吸不全を発症する超低出生体重児の動脈管の手術や複合的疾患の手術など、他の疾患に比べて特に注意を要する手術が多いことから、手術数を抑えて慎重に進めているところです。
【中村きみえ市議】
海浜病院では医療安全室と感染対策室が兼務です。「千葉市海浜病院医療安全管理指針」によれば、医療安全室長は原則として副院長をもって充てると明記されています。室長は副院長ですか。
【病院局次長】
現在、海浜病院の医療安全室長には専任の看護師を充てており、副院長ではありません。
【中村きみえ市議】
医療安全管理体制では、医療安全室から院長に報告協議を行い、レベル3b以上の高度の障害の場合、病院事業管理者が関与します。医療安全室では、報告対象医療事故に該当の有無を判断する重要な立場であり、適正な対応が求められますが、いかがですか。
【病院局次長】
院内で発生したすべてのインシデントおよびアクシデントは、医療安全室に報告され、医療安全室では、多職種で構成される合議体である医療安全管理委員会に諮り、レベルの妥当性などを判断しています。
【中村きみえ市議】
病院長と病院事業管理者の兼務について、兼務は1年半以上になりますが、兼務の解消はどう検討していますか。
【病院局次長】
病院長の選任は病院運営を大きく左右することから、慎重に適任者を選定しているところです。
【中村きみえ市議】
新病院建設や、コロナ対応で、病院長と病院事業管理者の兼務は物理的にも、過度な負担となり、現場にしわ寄せがいきませんか。
【病院局次長】
病院事業管理者、病院長の職責はともに大きいものと認識しており、局課および病院の管理者と連携を密にし、それぞれの業務を遂行しています。
この他にも、市民や障がい者団体などの声を聴き、病院職員と市民の双方向で話し合いを行ないながら医師の負担軽減を進めている事例、新病院への交通手段、経営形態の問題について質問しました。
最後に中村市議は、「公立病院は市民のための病院であり、住民、職員、議員とともに作りあげて122床全室個室で約40億円で建設している例もあり、市民が求めている病院、職員が働きやすい病院となるよう今後も求めていきます」と質問を終えました。