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一昨日の午後6時から千葉市民会館で、あたらしい千葉・みんなの会主催の「いまこそ公共交通の充実を!デマンド(乗合)タクシー学習会」が開催され、参加をしました。講師は愛知大学非常勤講師の可児紀夫さんです。公共交通・運輸政策の専門家です。私自身もまとまって交通政策を学ぶことがこれまでなかったので、公共交通の役割などを改めて学びなおした感じです。
「交通は人権」である…というのがつかみ直した点です。講師曰く、
①持続可能な地域社会を考えるとき、交通はエネルギー、食、水とともに社会的基礎
②まちづくりの基盤
③社会的便益をもたらす
④文化を育む
⑤人間社会をささえる基本的人権
以上のことから交通を考える意義があるとのことでした。スポーツ基本法には、「これを通じて幸福で豊かな生活を営むことが人々の権利である」としていますが、交通政策基本法には「権利」が明記されていません。そのため、不十分さが残されています。
アメリカ・ポートランドの公共交通や岐阜市でのコミュニティバス運行への取り組み、長野県木曽町の生活交通システム、富山県朝日町での「生活圏域」の捉え方など、交通を考えるにあたっての様々な取り組みが紹介されました。
特に講師が関わった岐阜市では、自治体職員が地域に入り、地域の声を聞き、地域とともに悩み考える姿勢で地域と向かい合い、住民参加、住民自治をつくりあげていった苦労があったとのこと。千葉市においても要望していくだけでなく、自治体職員との協同の取り組み、地域が主体となって地域が必要とする政策をつくりあげていくことの必要性が話されました。
質疑応答でも、以上のような取り組みを深める質問が出されました。「地域」=「生活圏域」であり、その地域の生活がどうなっているのか、住民、行政がしっかりとつかむことが大切です。この学習会の内容を今後に生かしていきたいと思います。