何気なしに視ると【 空調切らず睡眠 なぜ朝だる 】と見出しがあった。
私はこの熱い時節になると、ときおりエアコンの冷気に甘えて朝まで寝ることもあり、
何となく目覚めた時、体調は爽快には少し遠い・・と幾たびか体験してきたので、
クリックして記事を読んだりした。
睡眠、身体運動とメンタルヘルス分野に精通されている西多昌規(にしだ・まさき)さんが、
『エアコンをつけたまま寝ると 朝だるい理由 熱帯夜対策を再考する』と題された寄稿文で、
ネットで公開して下さり、 7月9日に配信されて、無断であるが転載させて頂く。
《・・『エアコンをつけたまま寝ると 朝だるい理由 熱帯夜対策を再考する』
西山氏によると、トレーニングは3つのグループからなっている。
☆エアコンをつけたままにしたがらない理由
夜間も気温が25℃を下回らない「熱帯夜」の季節がやってきた。
2007年夏に東京23区実施されたアンケート調査では、25℃を下回らない熱帯夜条件になると睡眠障害の人が増加し、
特に暑さの厳しい都心・内陸部では、30%近くにも上った。
省エネルギー意識が高まっているとは言え、エアコンの冷房なしに夏の夜を過ごすことは考えにくくなっている。
一昔前ならば、エアコンは寝つくときだけつけておき、
寝ついたところの時間でオフになるようにタイマーをセットしておくのが、一般的だった。
しかし昨今のこの暑さでは、エアコンが切れれば、暑さのあまりたまらず目覚めてしまう人も多いだろう。
寒くなりすぎないようにやや高めの温度に設定して、一晩中エアコンをつけておくというアドバイスが、最近では主流である。
ただこのように助言すると、
「エアコンつけっぱなしで寝ると、次の朝だるいんですよね」
と返されることがある。
特に外来診察での患者に対する睡眠衛生指導では、
患者からのこの質問に科学的な根拠を持って答えることができず、
「冷えすぎなんでしょうね」と経験則で、対処していた。
ただ、このようにエアコンをつけっぱなしで寝て、翌朝からだがだるいという経験をしたひとは多いだろうし、
ちゃんとした理由を知りたい人も多いはずだ。
電気代よりも、このなんともいえない倦怠感が、
一晩中エアコンをつけることに、二の足を踏ませているように思える。
特に、女性・高齢者に、エアコンを一晩中つけて、寝ることに難色を示す人が多い。
高齢者でエアコンを無理に辛抱してしまうと、脱水・熱中症のリスクが上がる。
エアコンつけっぱなし問題については、きとんとした検証が必要だと考えた。
なぜ、エアコンをつけっぱなしで寝ると、次の朝からだがだるいのだろうか。
その前に、高温多湿なところでは、睡眠がどうなるかをまとめておく。
☆最初のコア睡眠期は、エアコンを確実につけておく
人間にとって重要な深いノンレム睡眠(徐波睡眠)は、睡眠前半に主に出現する。
徐波睡眠期は、脳やからだの休息にとって大切であり、成長ホルモンも分泌もさかんである。
高温多湿では、睡眠の質は悪化することは実証されており、
この重要な睡眠前半に、エアコンをオンにして適温・適湿度に保つことは大切だ。
高温多湿環境での睡眠実験によると、睡眠の前半にエアコンをつけておかないと
徐波睡眠(深いノンレム睡眠)もレム睡眠も減少し、
本来深い睡眠が少ないはずの睡眠後半に、ズレて出現し、起床しづらくなる可能性があるという。
人間は、深部の熱が、からだの表面に放散されて、深部体温が下がったときに、スムーズに入眠できる。
ムシムシの高温多湿な寝室では、深部の熱が放熱できず、湿度のため汗による揮発もない。
深部体温は下がりようがなく、睡眠が悪化するのは当然である。
ちなみに暑い夜に「氷枕」がすすめられるのは、頸部を通る頸動脈を冷やされることにより、
放熱が促進され深部体温が下がるためと考えられる。
寝付きはエアコンをつけるとして、問題は朝までつけておくか、それとも途中でオフにするか、である。
☆朝だるいのは「冷えすぎ」
エアコンをつけたまま眠った後のだるさについては、意外なことにエビデンスが少ない。
睡眠科学の教科書「睡眠学」(朝倉書店)や論文を調べても、
冬のような寒い条件での研究は多いが、夏のエアコンによる冷気で、翌朝だるくなるメカニズムを実証した研究はない。
睡眠のメカニズムから考えていくしかないが、以下のようなメカニズムが考えられる。
睡眠中は、深部の体温が放熱する傾向にあるため、体温が冷えやすくなる。
睡眠中に汗をかいていれば、汗の蒸発により、ますます体温が奪われる。
起きていればタンスから上着を探すのであろうが、睡眠中は行動も制限されている。
薄着のままいやおうなしに、冷気に晒され体温が下がってしまうことが、だるさの要因として考えられる。
また夜明け頃は、深部体温はもっとも低下し、皮膚の体表温度は、深部からの熱の発散で上昇している。
朝の覚醒は、深部体温と体表温度の差が小さいほど、スッキリと起きることができる。
朝方にあまりに涼しいと、体表温度が下がってしまい、覚醒度も低下する。
これも、だるさの一因である可能性がある。
深部体温とは体表温度の経時変化
ほかにも睡眠中に冷気にさらされると、心拍数変動が大きくなるなど、
自律神経系の異常が見られるという知見もある。
要は、睡眠中、特に目覚める前の明け方に冷えすぎてしまうのが、朝のだるさの原因と考えられる。
☆扇風機は睡眠を悪くする
熱帯夜の快眠対策では、扇風機についても、さまざまな情報が出回っている。
扇風機からの送風をずっとうけたまま寝ていると、死んでしまったという都市伝説があるが、
そのような症例報告は文献検索しても見つからない。
また、壁などを介して間接的に風を受ければいい、首振り機能を使って間欠的に風をうければいい、
エアコンの冷気を還流させるだけも効果的など、さまざまな方法がネット上の快眠対策ではたくさん載っている。
これらの方法も、実証的なエビデンスは乏しい。
これはわたしの考えだが、暑いなか覚醒しているときに、風を感じれば快適だが、
睡眠中に強い風をずっと浴びていては、皮膚体温が奪われてしまい、
身体への負担は大きいと考えられる。
間歇的に風をうけたとしても、余計な皮膚への冷感刺激となり、睡眠が妨げられてしまうのではないだろうか。
わたしだけの考えかと思っていたが、今年に入って風速 0.14m/s(一般的なエアコンの風速) のエアコンで、
体動や心拍数の上昇、覚醒頻度が多く、結果的に睡眠の質が悪くなったという論文が発表された。
非常に微弱な風ならばまだしも、エアコンのわずかな送風が影響するのだから、扇風機が良いとは思えないのだが。
☆朝冷えすぎない対策を
タイマーをつけるならば、寝付きだけのわずかな時間だけでなく、冷房時間を十分にとることをおすすめする。
せめてノンレム・レム睡眠が1~2サイクル含まれる、
いわゆる“コア睡眠”分、時間で言えば3時間程度は、ほしいところだ。
エアコンはオンにすると速やかに温度が下がるが、
オフにすると壁や家具からの輻射熱によって、再び温度が上がるのも早い。
エアコンはオフになると、たちまち暑くなってしまうのだ。
タイマーが切れて中途半端な時間に汗だくで起きてしまい、エアコンをまたつけて寝るということを繰り返していると、
心拍変動も大きくなる。
また汗がエアコン冷やされ蒸発し体温が奪われるなど身体への負担が増え、
朝のだるさの原因となってしまう。
電気料金もオン・オフの繰り返しでは、上がってしまうだろう。
それならば、やや高めの温度、26~28℃程度で、一晩中つけていた方がよい。
それでも朝だるいならば、朝の冷えすぎが考えられる。
女性や高齢者は、特に冷えを感じやすい。
自分に合うように、カスタマイズする必要がある。
・エアコンの設定温度を0.5~1℃上げてみる
・送風の強さを下げる
・除湿モードを使う
・夜中3、4時頃にタイマーを設定する。それでもだるいならば、タイマーが切れる時間を30分~1時間早めてみる。
・吸湿性に優れた、長袖・長ズボンの寝着を使う(半袖、パンツでは、体表が冷えてしまう)
こういった寝室環境の実験は、どうしても健康な若者に限られてしまうので、
子どもや高齢者にとって、はたしてどういう環境設定がベストなのかは、未解明だ。
インターネットで出回っている快眠情報と比較して、自分に合った方法を工夫していただければと思う。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は東京の調布市に住む年金生活の72歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭に築後39年を迎える古ぼけた一軒屋に住んでいる。
こうした中で、ここ一週間は30数度の熱い時節になると、
午前中はいつもように、私は平素の買物を家内から依頼された品を求めて、
私は独りで歩いて7分前後にある最寄のスーパー2店か、
或いは最寄駅まで15分前後歩いて、数多くスーパー、専門店で買い求めたりしている。
この後、自宅の付近3キロ範囲にある遊歩道、小公園などを歩いたりしている。
そして帰宅後は、洗面所で顔を洗い、エアコンの冷気の中で、衣服を着替えたりしている。
この間、家内は平素の室内の掃除を終えて、
居間のエアコンの冷房を省エネの28度に設定している・・。
やがて居間、玄関の内部、洗面所、トイレ、台所など完全冷房となる。
そして私たち夫婦は、17畳ぐらいの居間で、日中の大半を過ごしている。
こうした中、昼下がりのひととき、私は簡易ベットを敷いて、
横たわりながら本を読んだりし、ときには昼寝をしたりしている。
家内はソファーに座り、本を読んだりし、テレビを視聴したり、
日中のひととき、居間の片隅で夏掛けの布団にくるまり昼寝をしたりしている。
やがて夜の8時過ぎには、2階の寝室に冷房のセットをしたりしているが、
ここ一週間は30数度の熱い日々だったので、日中の熱気が壁まで残り、
早めの6時過ぎには、冷房を最大限の16度設定をして、寝室全体を冷やしている。
やがて家内は10時前後に寝室に行き、冷房を止めて寝てしまう。
私は一階の居間で本を読んだりして、やがて12時過ぎに寝室に行き、
冷気が残った中、布団にもぐって、朝まで熟睡し、目覚めた朝は殆ど爽快となっている。
しかしながら我が家は、ここ数年、ときおり家内が独り住まいの家内の母宅に、
家内の妹と交代で、看病で宿泊することも多くなっていて、
私は我が家で独りぽっちの『おひとりさま』の生活をしたりしている。
こうした時の私は、グウダラが加速されて、寝る一時間前に寝室に行き、
冷房を23度設定にして、やがて12時過ぎに寝室に行き、
冷房を23度設定した中で、朝まで熟睡してしまうが、目覚めた朝は何となくすぐれない状況が多い。
今回、睡眠、身体運動とメンタルヘルス分野に精通されている西多昌規(にしだ・まさき)さんが、
『エアコンをつけたまま寝ると 朝だるい理由 熱帯夜対策を再考する』と題された寄稿文を読み、
そうでしたか・・と遅ればせながら初めて私は学び、多々教示されて、微苦笑したりした。
そして私は『おひとりさま』の生活の時でも、西多昌規さんより学んだことを実践すれば、
快適な朝を迎えられるよなぁ・・と微笑んだりした。
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