先程、ときおり愛読している公式サイトの【 AERA dot. 】を見ている中、
『 “殺されない”老人ホームの見分け方 7カ条 』
と題された見出しを見たりした。
私は東京の調布市の片隅みに住んでいる年金生活の75歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけ家庭であり、
お互いに厚生年金とわずかな企業年金を頂き、 程ほど貯金を取り崩しながら、 ささやかに過ごしている。
こうした中、いつの日にか介護・要になってしまった時は、やむなく介護施設にお世話になる、
このようなことを漠然としながらも、話し合う時がある。
しかしながら介護施設は、入居した時は想定したより悪条件であった場合、
退去することも難題であり、困苦しながら入居しつづけるか、
身体は不自由で、心は失墜した状況となる中、困り果てると思ったりしている。
このような介護施設に関しての秘めたる思いもあり、まして介護士、介護関連者の横暴も難題であり、
《・・“殺されない”老人ホームの見分け方 7カ条・・》を真摯に学びたく記事を精読してしまった。
この記事の原文は、『週刊朝日』の2019年7月12日号に掲載された記事のひとつであり、
関連の公式サイトの【 AERA dot. 】に7月5日に配信され、無断であるが転載させて頂く。
《・・“殺されない”老人ホームの見分け方 7カ条
いまや老人ホームでは、入所者への虐待のみならず、
“殺人”にまで発展するケースが見られるようになった。
常勤医不在の4カ月の間に、入所者11人が死亡するという、ずさんな施設があることも明るみに出た。
“殺されない”ための老人ホームの見分け方について、専門家の声を紹介する。
惨劇を防ぐための独自の取り組みも始まっている。
「訪問する日時は一切、前もって伝えず、抜き打ちで調査を行います」
こう話すのは、公益財団法人「Uビジョン研究所」の本間郁子理事長だ。
同研究所では、施設サービスの質の確保と向上を目指し、主に「施設評価」を実施している。
評価するのは、夜間の抜き打ち観察など17の項目。
最終審査を経て、報告書が作成される。
ある施設を本間理事長が抜き打ち調査したときのエピソードが印象的だ。
「抜き打ち調査ですから、柱の陰からそっと職員の会話にも、耳をそばだてます。
ある施設で、入居者が粗相して、床を汚物で汚してしまったのですが、
入居者が『私、やっちゃった・・・』
と自分を責めるような言い方をしたのです。
すると職員は、こう優しく言いました。
『失敗ではありませんよ・・それより寒くないですか・・』
自然に入居者のことを気遣うことができる、素晴らしい職員だと
好印象を持ったことは、言うまでもありません」
施設の経営者、職員など施設に関わる全ての人から、ヒアリングも行うという。
「介護の仕事は、営利主義ではできません。
いかに入居者に、つまり人に誠実に関わっているか。
うれしかったり、悲しかったりということは、データではなかなか推し量れません。
直接我々、第三者の目がとても重要になってきます」
昨今の高齢者ホームでの虐待事件について、本間理事長は構造的な問題だと指摘する。
「20代の職員が、80代の入居者とコミュニケーションを図るのは、やはり難易度が高い。
そこで大事なのは、介護職員の教育の重要性です」
Uビジョン研究所でも、一般職員・役職者用と立場に応じた研修プログラムを実施している。
高齢者虐待防止法の意味を読み解いたり、グループワークで課題を洗い出したりして、
当事者意識を強くしてもらうことを心掛けているという。
「特養ホームの運営資金は、50%が税金、40%が介護保険、そして自己負担が10%で賄われています。
つまり公的資金が、9割を占めている。
行政が、質を担保する義務があるのです。
誰がどのように、介護サービスの質を担保していくかということが、今改めて問われています」(本間理事長)
ちなみに施設評価は、施設の人数に応じた料金プランとなっている。
満を持して施設に入居したものの、“殺されて”しまっては、元も子もない。
“殺されない”ためのポイントは何か。
淑徳大学の結城教授によると、確実にチェックすべき点は、次の4つに絞られるという。
(1)地域住民との交流
(2)職員の離職率
(3)看護が24時間体制か
(4)建物の豪華さに惑わされない
(1)では、ボランティアなど地域住民との交流が活発な施設は、
あらゆることをオープンにしても良いという姿勢を持つ施設と判断できるという。
閉鎖的な施設では、目が届かず、職員による虐待が生まれやすい。
職員も良い意味で見られているという緊張感を常に持つ。
(2)では、質の高い施設は、離職率も低く、労働環境が良いと推察できる。
見学の際に離職率を尋ねたときの反応からも読み解くことが可能だという。
「しっかり離職率を開示する施設は合格。
逆に隠そうとしたり、口ごもったりしたりする施設は要注意です」(結城教授)
(3)では、看護師が24時間在勤している施設は少ないが、すぐに誰かが駆けつけてくれるかなど、
在勤していなくても、緊急時の体制がしっかりとしているか、どうかを確認するべきだという。
(4)は文字通り、「羊頭狗肉」(見かけが立派で実物は違う)に注意すべきということである。
外岡弁護士は、二つの点に着目すべきと指摘する。
(1)「小規模多機能型居宅介護」の活用
(2)施設経営者の経歴や理念
(1)は、介護保険における地域密着型サービス。
利用者は事業所に登録して、事業所のケアマネジャーと相談しながら、
「通い」、「泊まり」、「訪問介護」の3つのサービスを用途に応じて受けることができる。
定員も29人と小規模で、外岡弁護士の親族も利用していたという。
「厚労省は、特養などの老人ホームを増やそうとしているが、
個々のライフスタイルにより適しているのが、小規模多機能型。
地方に多く、都市部に少ない。ひとつの事業所で、3つのサービスが利用できるのが強み」
(2)について、外岡弁護士はこう言う。
「施設の代表の経歴、介護についての考え方をホームページなどで、しっかり確認すること。
そもそもなぜ介護の仕事を志したのか。
施設運営が営利主義に傾くと、虐待などが生まれやすくなる。
福祉の理念を持っている人かどうかが見分けるポイント」
Uビジョン研究所の本間理事長はこう主張する。
「介護人材不足は、ますます進んでいくでしょう。
施設に入ると、人材難で集まってきた不適格な担当者によって、命まで奪われてしまう。
そのためには施設に頼りすぎず、在宅での介護をぎりぎりまで続けることが大事」
これから老人ホームを選ぶ際に最も必要なことは、
受け身で待つのではなく、モノを買うのと同じように、
主体的に自分の目線で選ぶことなのかもしれない。(本誌・羽富宏文)
【“殺されない”ための注意 7カ条】
(1)地域住民との交流
(2)職員の離職率
(3)看護が24時間体制か
(4)建物の豪華さに惑わされない
(5)「小規模多機能型居宅介護」の活用
(6)施設経営者の経歴や理念
(7)ぎりぎりまで在宅介護を (専門家への取材をもとに編集部作成)・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
今回の標題は『 “殺されない”老人ホームの見分け方 7カ条 』は、
週刊誌の見出しに多いショキングな題目であるが、
記事の内容は丁重に、介護施設にお世話になる入居者の立場に対し、
それぞれの介護の専門家のアドバイスが綴られていた。
“殺人”にまで発展するケースが見られるようになった。
常勤医不在の4カ月の間に、入所者11人が死亡するという、ずさんな施設があることも明るみに出た。
“殺されない”ための老人ホームの見分け方について、専門家の声を紹介する。
惨劇を防ぐための独自の取り組みも始まっている。
「訪問する日時は一切、前もって伝えず、抜き打ちで調査を行います」
こう話すのは、公益財団法人「Uビジョン研究所」の本間郁子理事長だ。
同研究所では、施設サービスの質の確保と向上を目指し、主に「施設評価」を実施している。
評価するのは、夜間の抜き打ち観察など17の項目。
最終審査を経て、報告書が作成される。
ある施設を本間理事長が抜き打ち調査したときのエピソードが印象的だ。
「抜き打ち調査ですから、柱の陰からそっと職員の会話にも、耳をそばだてます。
ある施設で、入居者が粗相して、床を汚物で汚してしまったのですが、
入居者が『私、やっちゃった・・・』
と自分を責めるような言い方をしたのです。
すると職員は、こう優しく言いました。
『失敗ではありませんよ・・それより寒くないですか・・』
自然に入居者のことを気遣うことができる、素晴らしい職員だと
好印象を持ったことは、言うまでもありません」
施設の経営者、職員など施設に関わる全ての人から、ヒアリングも行うという。
「介護の仕事は、営利主義ではできません。
いかに入居者に、つまり人に誠実に関わっているか。
うれしかったり、悲しかったりということは、データではなかなか推し量れません。
直接我々、第三者の目がとても重要になってきます」
昨今の高齢者ホームでの虐待事件について、本間理事長は構造的な問題だと指摘する。
「20代の職員が、80代の入居者とコミュニケーションを図るのは、やはり難易度が高い。
そこで大事なのは、介護職員の教育の重要性です」
Uビジョン研究所でも、一般職員・役職者用と立場に応じた研修プログラムを実施している。
高齢者虐待防止法の意味を読み解いたり、グループワークで課題を洗い出したりして、
当事者意識を強くしてもらうことを心掛けているという。
「特養ホームの運営資金は、50%が税金、40%が介護保険、そして自己負担が10%で賄われています。
つまり公的資金が、9割を占めている。
行政が、質を担保する義務があるのです。
誰がどのように、介護サービスの質を担保していくかということが、今改めて問われています」(本間理事長)
ちなみに施設評価は、施設の人数に応じた料金プランとなっている。
満を持して施設に入居したものの、“殺されて”しまっては、元も子もない。
“殺されない”ためのポイントは何か。
淑徳大学の結城教授によると、確実にチェックすべき点は、次の4つに絞られるという。
(1)地域住民との交流
(2)職員の離職率
(3)看護が24時間体制か
(4)建物の豪華さに惑わされない
(1)では、ボランティアなど地域住民との交流が活発な施設は、
あらゆることをオープンにしても良いという姿勢を持つ施設と判断できるという。
閉鎖的な施設では、目が届かず、職員による虐待が生まれやすい。
職員も良い意味で見られているという緊張感を常に持つ。
(2)では、質の高い施設は、離職率も低く、労働環境が良いと推察できる。
見学の際に離職率を尋ねたときの反応からも読み解くことが可能だという。
「しっかり離職率を開示する施設は合格。
逆に隠そうとしたり、口ごもったりしたりする施設は要注意です」(結城教授)
(3)では、看護師が24時間在勤している施設は少ないが、すぐに誰かが駆けつけてくれるかなど、
在勤していなくても、緊急時の体制がしっかりとしているか、どうかを確認するべきだという。
(4)は文字通り、「羊頭狗肉」(見かけが立派で実物は違う)に注意すべきということである。
外岡弁護士は、二つの点に着目すべきと指摘する。
(1)「小規模多機能型居宅介護」の活用
(2)施設経営者の経歴や理念
(1)は、介護保険における地域密着型サービス。
利用者は事業所に登録して、事業所のケアマネジャーと相談しながら、
「通い」、「泊まり」、「訪問介護」の3つのサービスを用途に応じて受けることができる。
定員も29人と小規模で、外岡弁護士の親族も利用していたという。
「厚労省は、特養などの老人ホームを増やそうとしているが、
個々のライフスタイルにより適しているのが、小規模多機能型。
地方に多く、都市部に少ない。ひとつの事業所で、3つのサービスが利用できるのが強み」
(2)について、外岡弁護士はこう言う。
「施設の代表の経歴、介護についての考え方をホームページなどで、しっかり確認すること。
そもそもなぜ介護の仕事を志したのか。
施設運営が営利主義に傾くと、虐待などが生まれやすくなる。
福祉の理念を持っている人かどうかが見分けるポイント」
Uビジョン研究所の本間理事長はこう主張する。
「介護人材不足は、ますます進んでいくでしょう。
施設に入ると、人材難で集まってきた不適格な担当者によって、命まで奪われてしまう。
そのためには施設に頼りすぎず、在宅での介護をぎりぎりまで続けることが大事」
これから老人ホームを選ぶ際に最も必要なことは、
受け身で待つのではなく、モノを買うのと同じように、
主体的に自分の目線で選ぶことなのかもしれない。(本誌・羽富宏文)
【“殺されない”ための注意 7カ条】
(1)地域住民との交流
(2)職員の離職率
(3)看護が24時間体制か
(4)建物の豪華さに惑わされない
(5)「小規模多機能型居宅介護」の活用
(6)施設経営者の経歴や理念
(7)ぎりぎりまで在宅介護を (専門家への取材をもとに編集部作成)・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
今回の標題は『 “殺されない”老人ホームの見分け方 7カ条 』は、
週刊誌の見出しに多いショキングな題目であるが、
記事の内容は丁重に、介護施設にお世話になる入居者の立場に対し、
それぞれの介護の専門家のアドバイスが綴られていた。
特に学んだことは、《・・厚労省は、特養などの老人ホームを増やそうとしているが、
個々のライフスタイルにより適しているのが、小規模多機能型・・
・・利用者はひとつの事業所に登録して、事業所のケアマネジャーと相談しながら、
「通い」、「泊まり」、「訪問介護」の3つのサービスを用途に応じて受けることができる。・・
ただし 地方に多く、都市部に少ない。・・》。
このような銘言を学んだりした。
個々のライフスタイルにより適しているのが、小規模多機能型・・
・・利用者はひとつの事業所に登録して、事業所のケアマネジャーと相談しながら、
「通い」、「泊まり」、「訪問介護」の3つのサービスを用途に応じて受けることができる。・・
ただし 地方に多く、都市部に少ない。・・》。
このような銘言を学んだりした。
いずれにしても確かなUビジョン研究所の本間理事長の主張・・
《・・介護人材不足は、ますます進んでいくでしょう。
施設に入ると、人材難で集まってきた不適格な担当者によって、命まで奪われてしまう。
そのためには施設に頼りすぎず、在宅での介護をぎりぎりまで続けることが大事」 ・・》
このようなことは、私の終末期の大切な生活の要として、過ごそうと微苦笑したりしている。
《・・介護人材不足は、ますます進んでいくでしょう。
施設に入ると、人材難で集まってきた不適格な担当者によって、命まで奪われてしまう。
そのためには施設に頼りすぎず、在宅での介護をぎりぎりまで続けることが大事」 ・・》
このようなことは、私の終末期の大切な生活の要として、過ごそうと微苦笑したりしている。