夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

白石一郎著「出世長屋」講談社文庫

2007-12-26 19:53:50 | 本と雑誌

白石一郎著「出世長屋」講談社文庫
白石一郎著「出世長屋」講談社文庫
十時半睡(とときはんすい)事件帖シリーズ第五集

「半睡、江戸へ」長男の恋の不始末から自ら役目を退き 念願の隠居生活に入った半睡
しかし 張り合いがない 退屈だ 早くふけこみそうだ
そこへ 江戸にて役目についてほしいと頼まれ

江戸での揉め事で兄が死に その痛手から母も死んだ 不運な若者を若党に引き立て 半睡は江戸へ向かう

「赤坂中屋敷」江戸につき知らぬ者ばかりの中で それでもその懐の深さで半睡は じわりと人の信頼を得ていく

「旧友」かつて同じ役目にいた相手は再会した時 既に隠居生活に入っていたが 孫にしか見えぬ息子を連れていた

元々の嫡男 妻は 不慮の事故で死んだと言う
以来 男は人が変わったのだ

「江戸修業」賢く弁も立つが人間的にはアホ!な男が出てくる
{才気秀ずといえど、言語軽躁なるは儒者の下品(げぼん)とする}この言葉を思い出し 半睡は「あやつのことだ」と思うのである

「出世長屋」そこへ入ったものは何故か出世するらしい長屋
そこへ福岡は黒田藩から出て来た男が入った
よく当たると評判の女占い師は彼に「剣難の相がある」と言うが―

「目には青葉」他藩の屋敷から逃げ込んできた若侍が 自分の名前を覚えて頼りにしてくれた―というだけで 命を賭してこれを守ると言う地味に生きてきた男

半睡の考えついた血を流さぬ解決策は・・・・

解説は植村修介氏

半睡の生きたのは江戸時代のいつ頃か
その頃の物価とは―などと言った考察も楽しいです


野菜炒めとパスタ

2007-12-26 13:05:25 | 子供のこと身辺雑記

野菜炒めとパスタ
野菜炒めとパスタ
野菜炒めとパスタ
野菜炒めとパスタ
野菜炒めとパスタ
いかに手を抜いているかと言うと―
茹でたパスタを市販の明太子ソースで和えただけ

野菜炒めは ピーマン・人参は細切りに キャベツと鶏肉は適当な大きさに切る
さっと炒めてしんなりしてきたら 焼きそば作った時に使わなかった粉末ソースを味付けに使い
フライパンの空いた面で卵焼いて 七分通り焼けたら 野菜炒めに混ぜ込む

頂き物の珍しいパスタ その綺麗な色をソースで汚したくなかったので―(と言い訳を・笑)


白石一郎著「刀」講談社文庫

2007-12-26 01:23:41 | 本と雑誌

白石一郎著「刀」講談社文庫
白石一郎著「刀」講談社文庫
十時半睡(とときはんすい)シリーズ第三集
九州 福岡 黒田藩 息子 弥七郎に跡目を譲り一度は隠居し 半睡と名乗りはしたが したが乞われて総目付けの役目についている
彼のもとに持ち込まれる難問は 今回は―

「刀」人に名を知られた勘定奉行 しかし彼の息子は人を斬り殺してしまった
若い者に刀は不要
息子には腹を切らせた男は言う
未熟な若者には竹光で良いのだと

しかし半睡の考えは違った

深読みするなれば 刀を失っては武士と言えず これは国が武器を持つか否かに対する答のようにも思える

斬り合い(戦争)はいけないが―されど―と

「走る男」あれこれ生き甲斐を探しては金を浪費し 果ては出家するという男に 半睡は「たわけ!」道楽で坊主になられては 他の坊主どもが大迷惑すると大喝した
さて その後 男はどうしたか

「妖しい月」祝言の夜 満月を眺め 今迄で一番幸せだ―そうおもっていた男は 何故かふらふらと歩きだし・・・姿を消した

身勝手な男が立場を取り戻すように 尽くす女の身が余りに哀れである

「異母兄妹」 妻と家人がいない隙に男は女を抱いていた
母親違いの妹

その場を見た妻は 一度は婚家に戻るものの 夫に触れられるに耐えられず 実家へ帰る

残された夫に腹違いの妹は言う

わたくし 何とかして離縁して戻って参ります
そうしたら一緒に暮らしましょう

兄と妹が共に暮らすだけのこと
おかしいことは ありませぬ

幾ら用心しても 女がいつまでも妊娠しないではいないだろう

人の道を踏み外し 情欲に狂った兄妹
いずれは―

「楽しい男」 野心に燃える父が見つけてきた婿養子

それは実に食えない男であった

「卵」 女中に手をつけると卵を与える男

女好きは病気なのか

少し艶めいた場の多くある一冊 と なっております