書店でこの春らしい地色 可愛いらしいイラストに目を奪われました
曽根愛さんの装画 カット
野中深雪さんの装丁 デザインであるのだとか
玉阪人形堂を祖父から譲られた澪は 人形に関しては深い知識はなく 人形作り修理に器用な二人の店員のお陰で 店は理想郷のようにもっていた
「毀す理由」
顔が破壊された人形は 持ち主と生き写しの顔をしていた
三十年は前に作られた人形だと言うのに?
店員の一人で修理にかかったシムさんは不可解な思いを抱く
彼が人形に施した修理はー
「恋は恋」玉阪人形堂の今一人の店員でたぶん いいとこのボンボン富永君は 女子学生にも人気あり テディベアも自分で型紙おこして作ってしまう
そんな彼が修理してーと友人から預かったのは・・・生きているように見えるダッチワイフだった
ダッチワイフ人形の作り手 束前はシムさんと昔一緒にテレビに出たことがあると言う
「村上迷想」
澪は 遠縁の暮らす村上を泊まりがけで訪問し 人の死に遭遇した
昔話 伝説
全ては偶然なのだろうか
「最終公演」
人形劇 マリオネット
イリュージョンのように人形を操る男がいたと言う
シムの語る話はー
「ガブ」
シムこと師村の過去と将来の可能性を知った澪は 遂に見切りをつけ 店を手放す決心を固めた
「スリーピングビューティ」
店に買い手がついてしまった
なのに荷物の整理に訪れた店では
そこは変わらず
醒めない覚めない褪めない夢なのだろうか
かつて幻想小説の新旗手として注目された作家らしい冴えが感じられる
ヒロインを時に中年と呼ぶも 世界に必要な存在と認める冨永君
愛妻に自殺された過去ある一本気で外見はスポーツマンタイプの師村
忙しいとか言いながら 澪といることが満更でもないらしい束前
世代別イケメンに囲まれた澪さんの話は NHKの連続ドラマあたり向きではないかと 思ったりする
豆腐屋のご隠居とか 玉阪人形堂に出入りする常連の女学生達
脇役は誰がーと 配役を考えながら読んでみるのも
三十代を進むヒロイン
まずは澪さんから誰にしようかな?