筆跡を真似られ偽の書状の為に父親は落命 学問の師の計らいもあり 古橋笙之介は藩を出て江戸で暮らし始める
与えられた目的は父の汚名をそそぐことにもつながった
生来の暢気者 人と競うこと 争うことなど ことを構えることなど 思いもしない彼ではあったのだが
母の兄を出世させたい思いと運動が 笙之介の兄の勝之介の野心に拍車をかけすぎた
垣間見た娘との再会 交流を通して また暮らす長屋の人々との関わり 縁あって出会う人達から 様々なことを悟り学んでいく笙之介
鬼となる者 遠い昔を懐かしむ者
世には様々な人間がいる
形無き心が起きる事件を吉にも凶にも変える
「心」についての言葉は「名もなき毒」にも通じるかと