「サクリファイス」「エデン」の登場人物がそれぞれ主役となる短編集
「老ビプネンの腹の中」
「エデン」で属しているパート・ピカルデイに移籍してまだミッコともあまり親しくはない頃 白石誓は日本人記者から嫌な形の取材が終りかけた頃 一本の電話を受ける
それは以前のチームの仲間の死と その死体を確認してほしいというもの
フエルナンデスはドラッグで死んだ
ミッコはフインランドのカレワラという神話を話す
主人公はワイナミョイネンという老人
貴重な呪文を得る為に老ビプネンという巨人の神様のもとに行き 足が滑って飲み込まれて 鍛冶屋の振りをして神様の腹の中で鍛冶仕事をして 神様は熱さと痛さからワイナミョイネンを吐き出した
大事なのは生き抜くことだとミッコは話す
「スピードの果て」
白石誓の友人でチーム・オッジの選手伊庭和実は事故を目撃し人が死ぬ姿がフラッシュバックして ここでというところで足が止まる経験を繰り返していた
世界選手権のレースでその恐怖を伊庭は乗り越える
「いちばん速く走れば 早く終わるんだって」
「プロトンの中の孤独」「レミング」「ゴールよりももっと遠く」では赤城を中心に石尾とのできごとが語られる
「サクリファイス」での石尾の運命を思えば切ないがー
「トウラーダ」
「エデン」の後 ミッコと共にポルトガルのチームへ移籍した白石誓
部屋を借りた家の息子で同じチームのルイスがドーピング
勝ちたい気持ち その苦しみ
解説は元プロ自転車ロードレース選手の栗村修さん
赤城さんは「キアズマ」にもちょっと顔を出します 「キアズマ」の主人公をチームに誘うのです