万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫) | |
松岡 圭祐 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
万能鑑定士Qなる店を営む23歳の凜田莉子
このⅩ巻では まず3年前に自分の店を持つようになった時期までさかのぼって物語が始まる
独立したはいいが まだまだ世間知らずで人を信じやすく ちょろいカモのようにもなってしまう
上京してからの莉子に知識の増やし方 物事の考え方 学習のしかたを教えてくれた瀬戸内陸は もう少し彼女の「学習」を手伝い導くこととなる
そんなまだまだ危なっかしい莉子は 店舗を奪われそうになっている美容院経営の母子と知り合う
一つしかないはずの会社の実印が押された書類
だが経営者は捺印した覚えなどない
そのからくりを見破る為に熱をだして倒れるほど奔走する莉子
ある人間の長い時間をかけた企みを見破るも その人間は海外へ行く船に乗り込む
瀬戸内は人助けに動く莉子の為に資金を提供
莉子と被害に遭った美容院経営者の息子も船へと乗り込む
その船には多くの警官も乗船していた
エメラルドが絡んだ事件
莉子は何処にエメラルドが隠されているか悟り 警察に協力
しかし賢くなったゆえに莉子は その後の日本経済の混乱を招く事件の犯人が分かり
自分を導いてくれた恩人が逮捕されることに
一連の事件の裏に莉子が居たことを雨森華蓮は知り いつか頭脳比べをしようとー莉子が有名になった時にこそなどと思う
万能鑑定士Qの事件簿シリーズにおいて23歳の莉子が事件を解明する考え方ができるようになった
そんな経緯を描き これまでの登場人物もちらちら出てくる 読者へのサービスのようでもある一冊です