あきない世傳 金と銀 源流篇 (時代小説文庫) | |
?田郁 | |
角川春樹事務所 |
津門(つと)村の私塾をしていた父と跡継ぎの兄が病死し 塾は続けられなくなり 大坂で呉服を扱う五鈴屋の女衆として働くこととなった幸
学問をしたかった幸であったが・・・・・その資質を見た五鈴屋の三男智蔵が苦労人の番頭の治兵衛に 商いについて教えるように頼んでくれる
本好きの智蔵は本を書く人間になる為に家を出て 商売に身を入れぬ長男の徳兵衛と 商いがうまい次男の惣次は不仲
徳兵衛の廓通いもあり嫁の菊栄は実家に戻った
息子夫婦が若くして死んだあと三人の孫を育ててきた富久であったが 三人の孫の不仲 うまくいかない店のことなど心労は尽きない
優しい智蔵に兄の面影も見出し 娘心をはずませることもあった少女から乙女に近づきつつある年頃の幸
シリーズ第一作は 彼女の生きる上での辛苦は これから始まるのではないかーと思わせる終わり方です
巻末付録の読み物として 「治兵衛のあきない講座」があります
本の題名「あきない世傳 金と銀」の意味についての治兵衛さんの回答から
{世傳とは「代々に渡って伝えていく」という意味です。 主人公・幸が商いについて真摯に悩み、考え、知恵を絞り、商人として育っていく。
同時にそれは、店やひと、それに商いそのものを育てていくことになります。
題名には彼女の歩んだ商道がのちの世まで伝わっていけば、との願いが込められています}
「みをつくし料理帖」シリーズ 「出世花」「出世花 蓮花の契り」「銀二貫」など芯が強く困難にへこたれない健気な人間を主人公とすることの多い作者が取り組む新たなシリーズ
願わくば幸があんまり酷い運命に襲われませんようにー
気になっています。
この時代の商いのお話って「あさが来た」みたいな感じなのかな~。
あっ、今日総集編やってましたね♪
「あさが来た 総集編」 見逃さないように しっかり録画するーって保険もかけて♪観ました
そうですね 比べると「あさが来た」の方が 明るいです
「あきない世傳」の方は 続きがちょっとこわいかなー色々厳しいことが主人公の身の上に起きてきそうでー
ふりかかる不幸にも挫けず健気にまっすぐに 堅苦しいほどまっすぐに生きようとする主人公ーそれが現在までの高田郁さんの作品の共通点でもあるように感じます