小野寺潔(草彅剛)の傍らには ほぼ常に妻あかり(吉田羊)が寄り添っているように見える
天国という意味のイタリアンレストラン「パラデッソ」明るい海辺の店に立つ小野寺とあかり
場面が変わり養殖している魚に餌をやって高橋友作(一色洋平)は妻のなたね(富田望生)にこう言っている
「10年前の あの海は映画だったんではないか(穏やかな海をみていると そうとも思える)
(あの津波は)ホントのこととは思えない」
(東日本震災から10年目という設定なのか)
東日本震災女川追悼式という看板も見える
美容院で働く阿部より子(矢田亜希子)は店を早退
予定があるのだ
小野寺と同級生のより子は小野寺の店に招かれていた
彼女は震災で夫を亡くしている
仮設住宅で娘の蒼(あおい)と派手な母娘喧嘩をしていて 物音と声に飛びこんできたのが偶然にも同級生だった小野寺
2013年夏
ー2年間 四六時中 酒に酔っていた 死ぬのが面倒だから生きていたー
仮設住宅で暮らす小野寺は転職を繰り返すばかり 生活は荒廃し酒に溺れ とうとう飲酒運転でバイク事故を起こし入院
足を折り車椅子で病院の中を移動 医師の佐々木春文(國村準)と会話する
自らもアルコール依存症だった佐々木は「酒を呑みたい」気持ちと闘っている
小野寺の数値がひどく悪い事を告げる「棺桶に片足突っ込んでいる」
飲まないでいる約束
10年後に会おうと
小野寺が作ったペペロンチーノをより子と蒼は「美味しい」と食べてくれた
忘れていた料理を作る楽しさ 嬉しさ
2015年 冬
流された店の跡を見にいき壊れた皿の破片を拾う小野寺
そこでピアノの音を聞く
捜せば 雑然とした小屋の中から曲が聞こえる
中では高橋のピアノに拍手するなたね
演奏終わり なたねにプロポーズする高橋
「僕と結婚して下さい」
なたね「何を・・・いきなり 会うのだって2年ぶりだよ」
喜ぶよりも怒っている
が そこで建物の外で派手な音を立ててしまう小野寺
物音に怯えてなたねに縋る高橋
それでなたねは思い出す この人はいつもこうだったと
なたねは高橋に逆プロポーズ「あたしと結婚してください 甘ったれ~~~~」
高橋泣く なたね「もう泣くな もう泣くな」
高橋は安定した仕事に就けと言われて公務員を目指していたが
海 好きなんですーと漁師に
「仲間が沢山死にました その人達のぶんまで」
高橋の仕事を手伝うようになる小野寺
漁師仲間の漁師メシ 知らなかったいっぱいの美味しいモノ
小野寺ー何も無い海だと思っていたけれど 目の前に宝箱があったー
2016年 夏
小野寺 美味しい料理を作る喜びが戻ってくる
傍らにはあかりの笑顔 料理を美味しいと食べ「グッド」と言ってくれる
2018年 春 新しい店を開店
前の店よりももっと海の傍の場所に
被災者がと新聞記事に
テレビの取材もあるー再生する被災者
順調だった店は 中国武漢発肺炎―謎病の為に閑古鳥が鳴く
入ってきて美味しそうに食べてくれた女性客はおかわりいいですかーと尋ねた
彼女は庄司結衣香(斎藤夢香) ウェブマガジンの編集者
記事にしたいと店内や料理の撮影も
その記事を見た小野寺は 彼女の事務所を訪ねる
「俺は被災者じゃない 俺は料理人です」
小野寺は普通の美味しいお店として取り上げてくれたのが嬉しかったのだ
これまでは店の良さ 料理の美味しさより まず被災者であることばかりが取り上げられてきたから
庄司「美味しいから 美味しいと書いただけです」
高橋夫婦
阿部より子と蒼
庄司
それから夜勤明けで横浜の病院から来てくれた佐々木医師
ー震災にあった港の近くの店は (名前は)天国だったけど 地獄になった
今日は震災の打ち上げパーティをしよう
(震災に遭って)どれだけ怒った どれだけ泣いた
もう ぱ~~~っと騒ごうー
小野寺は言います
そうして ずうっと小野寺の傍らに姿があったあかりは 実は震災で死んでいたのでした
それでも小野寺には あかりの姿が見えるのですが
あかりは東京の人だった
小野寺が東京から連れてきた妻
一人にはしないと約束したのに
死なせてしまった
たとえ死んでも あかりはずうっと傍にいる
庄司は初めて会った時から小野寺に好意を持っていたけれど
死んで年を取らない相手には勝てないからー
海辺の店で小野寺は生きていく
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