「同意あった」は”常套的言い訳” 一転無罪主張の元大阪地検トップに勝ち目はあるのか
被害女性は「こそくな主張」と声震わせる
元検事・大澤孝征弁護士解説
法律のプロが主張変えるのは「意外」 被告の元検事正には不利か
元検事が明かす「口の割らせ方」(小学館新書) Kindle版
大澤孝征 (著) ,小学館,2016/8/6
本の題名『放火殺人~日本人の親子関係がつくるパニック障害』
著者 坂口由美
出版日 2024.12.
27. 家が燃えると、弟と妹をママが助けようとしてママが犠牲になるかな、とか、弟はもう大きいし、妹は運動神経がいいから逃げられるだろうと考えました。
28. 木造二階建て、約200㎡の自宅は全焼しました。成人女性、ふたりの子どもの焼死体が見つかった。16歳の長男は、京都市内で逮捕された。
29. 事件後、父親は勤めていた病院を辞めた。今は「発達障害」の専門書を読んでいる。少しでも長男のことを理解したいと思ったからだ。
30. 「僕は、亡くなったママと弟、妹のために毎日、祈っています。3人が天国に行けますように。最近は英語の勉強を始めています。ここの少年鑑別所にはパパはいないので安心して勉強できています」
少年の心身の病気を「脳の働き方」から解析しましょう。
ご紹介している「奈良医師宅放火事件」は、鬱病や統合失調症といった、概念の境界を越えて無意識の次元で引き起こされていることが分かります。「父親を殺すつもりが、継母と義理の弟妹を焼死させてしまった」「父親を殺害することが主目的であったのに、家に火をつける目的が実行されると、逃亡した」などが無意識が引き起こしたものです。もし、覚醒した自覚的な言葉によって計画されたものであれば、「父親の不在」のために犯行は断念されたはずです。「無意識」とは、「脳の働き方」のメカニズムで捉えることができます。「少年」の脳の働き方とは、次のようなものです。
「痛みの体験」という侵害受容情報の「ブローカー言語野」への伝達
- 父親から勉強を強制的に従わせる指導がなされた。しかも、暴行(暴力)による指導であった。父親の暴力や攻撃的行動と暴言が「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶の中枢のゾーン」に記憶された。父親のドメスティック・バイオレンス(domestic violence、DV)によって、ブローカ野を損傷したことになる。当然、この「ドメスティック・バイオレンス」は、ブローカー言語野の記憶のゾーンにクローズアップ(close-up)されている。記憶のゾーンの画面いっぱいに拡大して大写しされたのである。痛み(pain)や疼痛などの触覚の認知が、痛みや疼痛という不快な感情につなげられて、頭の中にしっかりと記憶された。すなわち、この少年は、ドメスティック・バイオレンスの技術を身につけて、操作のしかたを覚え込んだことになる。
言葉に関わる言語中枢
言葉を正確に話したり、聞いて理解したりするために、中心的役割をする脳の部分があります。
脳には言語に関わる部位があり、その部位を「言語中枢」といいます。
成人の言語中枢は右利きで95%以上、左利きの人は70%以上が左大脳半球にあるといわれています。
言語中枢は、ブローカ中枢とウェルニッケ中枢に分かれます。ブローカ中枢は言葉を発する機能であり、ウェルニッケ中枢は話し言葉を聞いて理解するための機能と考えられています。たとえば、言葉を聞いて理解するには左脳にあるウェルニッケ中枢という感覚性の言語野を使いますが、話すときはブローカ中枢という運動性の言語野を主に使います。
言葉を理解するためのウェルニッケ中枢
耳から入った言葉は聴神経を経て聴覚中枢にたどり着き、ウェルニッケ中枢に伝達されます。そこで言葉を理解しています。
人の言う言葉の理解のみではなく、自分の頭の中の考えを言葉として組み立てることもおこなわれています。
言葉を発するためのブローカ中枢
話そうとするときは、まずはウェルニッケ中枢が話し言葉の元となる文章の構成をおこない、弓状束という神経経路を経由してブローカ中枢に伝達されます。
ブローカ中枢は話すために必要な運動を発語器官の筋肉に伝達し、言葉として発します。その間、ウェルニッケ中枢は発話に関わる筋肉の動きを監視し、言葉が正しく伝わっているかどうかを確認します。
これら言語に関わる中枢や周辺領域が損傷を受けることによって、”失語症”を発症します。
- 痛みは「感覚・感情・認知面を伴った苦悩体験」と定義されていて(Williams & Craig, 2016),痛みによって不安や怒り,恐れを感じ,行動を制限したり,逃避行動をおこしたりと,我々の認知・行動,生活に影響を及ぼします。痛みは,極めて個人的で主観的な体験です。
- ブローカ野が障害されると、皮質性運動性失語(ブローカ失語)と呼ばれる失語症を発症します。
2. ここで、二つの了解意識が生じる。一つは「遠ざけたい」という無意識である。二つ目は、「勉強」という精神活動の引き起こす「無呼吸症」である。これによって、「右脳・ウェルニッケ言語野」と「右脳・ブローカー言語野の3分の1」を中心にして記憶する「能力」が減退し続けた。このせいで、少年がいくら努力しても学業不振に陥り、学習の遅れが生じてしまい、学習上の成果が目標に達しなかったのである。また、「無呼吸状態を強いてくるもの」に苦痛の状態をもち、「遠ざける」か「拒否する、逃亡する」かのいずれかの無意識がより鮮明になった。
3. 「遠ざける」という意識は、当然「無呼吸状態」になるからである。同時に、自我の形成と共に「性のイメージ」が快感と安心の方向を意識化させる。快感と安心を「欲しい」という欲求が「遠ざける」根拠になる。
4. 「右脳・ブローカー言語野の3分の1」のクローズアップは、「父親の行動と言葉」である。具体的には「暴力暴言で強制された学校の勉強」である。抽象的には「すべての精神活動」である。日常的には「学校の授業」と「社会秩序」である。これが「心拍の低下を強いて、痛みの苦悩体験による不快な感情を過去の嫌な記憶が突然蘇り、まるで現在起きているかのように感じられるフラッシュバックの症状として、くっついてくる」と了解された。すると、日常的に「遠ざけたい」か「逃亡したい」という無意識が「自覚化」されることになる。父親のドメスティック・バイオレンス(domestic violence、DV)の強い先入観によって「無意識の観念運動」という身体運動が主観的に不随意に生起されている状態である。
5. 「遠ざけたい」は、父親からの暴言・暴力のドメスティック・バイオレンス(domestic violence、DV)が、バッド・イメージ化された悪夢や妄想の「無意識の観念運動」が、現実の行動にあらわされる。この現実行動が、少年の暴行や傷害事件の大元である。
6. 暴力の表出は、無呼吸状態になったとき、「延髄」の呼吸中枢が刺激されて、「窒息しそうだ」と「パニック障害」になることがきっかけ、動機でなる。
7. 気持ちの世界が「パパ」「ママ」という関係意識の水準で「幼いまま」の状態が続くときに「社会生活の中でつねに無呼吸状態になる」ということが、「バッド・イメージ」を「右脳・ブローカー3分の1」にクローズ・アップさせ続ける。
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