私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

風に立つライオン

2005-08-03 21:02:14 | 韓国ドラマ・映画
「あの運転手は長い時間待っていたのに、行き先が近所じゃ割りに合わないからといって断ったんです。それを見た後ろの運転手がそんなことするなって注意したから喧嘩になったんです」私と母の乗ったタクシーの運転手が、目の前で起こった乗車拒否の状況を流暢な日本語で解説してくれた。先週の韓国旅行中、景福宮へ行こうとホテルの前からタクシーに乗った時のことだ。

あまり上手な日本語だったので、どうやって覚えたのか尋ねると「長渕剛を知っていますか?僕は彼の歌が好きで、それで一人で勉強して覚えました。」とちょっと予想しなかった答えが返ってきた。その後アルバムに収録されていると思われる歌のフレーズを歌い、更に別の歌詞まで朗読してくれた。残念ながらどちらも知らないと正直に告げると、僕も今はそんなに好きじゃないんです。でも一時期とても好きでそのおかげでこんなに日本語が話せるようになったんだから、感謝しています。と私が歌を知らなくてもさして気にする様子もない。

「風に立つライオンは知っていますか?僕はさだまさしの歌うこの歌を聴いて、日本語の意味が分かって本当に感動しました。日本人にもこんなにいい人がいるんだと、悪い奴ばかりじゃないんだと、本当に感動しました。この歌の意味が分かったのは、長渕剛のおかげですから、それも感謝しないと。」と更に流暢に話し続けた。私が「風に立つライオン」も知らないと正直に話すと、「アフリカの無医村に行った日本人の話です。それをさだまさしが歌っているんですよ」と教えてくれた。

韓国のタクシーは日本と違い、一人で乗る時も助手席に乗るのが一般的なようだ。
それに従って私も助手席に乗っていたので、運転手さんの熱い話を助手席で聞きながら景福宮まで乗せてもらったのだ。何とも不思議な15分間だった。

「日本人でも韓国人でもいい人もいるし、悪い人もいますよね。同じじゃないですか?」という私の言葉は耳に入らなかったようだが、それでも正直な話を15分も聞かせてもらったのは貴重な経験だったかも知れない。
今週末@さだまさしの歌を借りて聴いてみようかと思っている。

風に立つライオン