私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

レヴェナント:蘇えりし者

2016-05-03 20:29:17 | 映画鑑賞
息子と一緒に毛皮を取るハンターたちの案内人として旅をする男。
多くを語らない彼だが、森を知っている彼はハンターたちの生死を握っているはずだった。しかし彼が熊に狙われ重傷を負ったことで、森の中でのバランスが崩れる。
息子は怪我をした父をかばったことで、逆に同僚のハンターに殺められてしまう。
ディカプリオ演じる男にとって、先住民族の妻との間に出来た息子は彼の生きるすべてだった。
埋められた土の中から這い出し、息子を殺した男に復讐すべく、森の中を進む。


スクリーンで見る森は光の濃淡は感じられるが、鮮やかな色は一つもない。唯一目を引く明るい色があるとしたら男たちが流す血の色だ。それさえも時間が経てばどす黒い色に変わっていく。
遠くから見る森の中は、凛とした空気が漂い穏やかに思えるが、先住民の襲撃をかわし、森を進むディカプリオの姿は静謐とは程遠い。

復讐は無意味だ。結局復讐は復讐を産むだけと思いながら、苦しい思いで見ていたのだが、途中から彼が何か修行僧のように思えてきた。
息子の復讐のために男を追っているはずなのに、何かもっと別のことを求めているようなそんな感じがあった。
殆ど言葉を発しないこともそんな風に感じた理由のひとつかもしれない。



【チラシ付き、映画パンフレット】 レヴェナント:蘇えりし者 監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ 出演:レオナルド・ディカプリオ トム・ハーディ
クリエーター情報なし
20世紀フォックス映画