私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

踏血尋梅

2016-05-31 21:34:03 | 映画鑑賞
4月に香港に行った際に見た踏血尋梅は主演のアーロン・クォックが5度目の挑戦で主演男優賞を受賞したことが話題になった映画。
その受賞を記念してだろうか?私が行った4月末には、ディレクターズカット版が上映されていた。

その内容は非常に暗く映像もやや目をそむけたくなる場面も多い。

父を中国本土に残し、母と姉と一緒にやって来た少女。
モデルになりたいという夢があり、苦手な広東語を覚えるために歌を口ずさむも、なかなか学校にもなじめない。
学校になじめない彼女の生活はあっという間に荒んでいく。
アルバイトをやり小金を稼ぐようになる。母が知っていた少女の姿はあっという間に消え、それと同時に一見香港の街にどんどんなじんでいくような彼女。

そんな彼女が殺される。血まみれの殺人現場で犯行を自供する男性。死体をバラバラにしたというが死体はみつかならない。殺した男性も母を幼い頃に失くし、少女と同じように恵まれた家庭環境とはいえない。

二人の接点はなんなのか?
少女の部屋に残されていた「私の部屋に帰りたい」という言葉の意味はなんなのか?

アーロン・クォック演じる白髪の刑事は「何故?どうして?何が起きたかを知りたいだけ」眠りもせずにと取りつかれたように事件の調査に没頭するのだ。

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登場人物が皆自分の居場所を探そうともがいている映画だ。
少女は何を求めていたのか?
少女を殺した少年はただ少女の望みをかなえてあげようとしただけなのか?
刑事はどうしてそこまで事件の真相を究明しようとするのか?

主演のアーロンの取りつかれたような姿も印象的なのだが、主演女優賞を受賞したジェシー・リーの姿も非常に印象的だ。映画のストーリーも彼女の心に焦点を置いてみた方が分かり易いような気もする。

主演の二人が、映画の中で生きて会う場面がないというのもこういう題材ならではだろう。

撮影はクリストファー・ドイル。
少女が広東語を覚えるために歌っていた歌は、サミー・チェンの歌だったと思う・・・・


《踏血尋梅》終極預告片 Port of Call TRAILER



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鑑賞した際の備忘録より

少女→援助交際、裏切り?
事故で母を亡くした青年 彼女を助けただけなのか?
取りつかれたような刑事の心の闇は・・・・動物園、ポートレート・・・・
port of call →寄港地