野﨑まど という作家さんの小説。
原作は小説で3巻まで刊行されててつづくってなってる。アニメは3巻の最後まで描かれてます。ざっくりしたストーリーは地検特捜部検事の正崎善と人を自由に操る特殊能力を持つ女曲世愛との争い。そこに個人の自殺する権利を認める条例と曲世に操られた人達が次々に自殺するっていう話が絡んできて本当に怖くて興味深く夢中で読みました。
1-2巻はジャンル的にはサスペンス。2巻最後は本当に怖くて夢に出てきそうな程刺激が強い。文章は読みやすくてストーリーもキャラも魅力的。
3巻は物語としては失敗なのかな。2巻までと全然違う舞台、メインキャラも違う。何故か正崎だけが曲世の毒牙にかからなかったり。このあとどうやって話を続けるのか、風呂敷広げすぎて畳めなくなったか?って思った。
でもね、1-3まで読んで善悪とは何か?正義とは何ぞや?命は誰のものか?という命題を深く考えさせられた。
特に3巻はその考察がメイン。
トロッコ問題とか臓器くじとかも出て来て、作者は哲学的な考察を書きたくてこの話書いたのかなぁ?
だとしたらエンタメとしての面白さもあり哲学的命題の考察もありでお得な本だと思う。