felizmundo's website

月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

誰が非難されるべきか・児童相談所他の現状

2019-02-03 00:23:38 | 日記

   千葉県野田市で子どもが父親の暴力で殺される痛ましい事件が起きた(詳細はココ)。テレビで、これだけ報道されているので、知らない方はないと思う。児童相談所や、教育委員会、学校の先生などがもっとしっかり対処できていればという反省はすべきだと思う。ただ、報道で、下記のような現実も報道すべきではないだろうか? と私は思った。

   下の統計は、厚生労働省のココから転載したものだが、

      

      現在、児童虐待相談対応件数だけで、平成11年度から平成27年度までで8.9倍に件数が増えていて、対応している児童福祉司の数はどうだろう。2.5倍。

      現在の学校教師の労働が過酷である話は、よく聞くのでそれは特にグラフを見つけなかったが、もう一つ、注目しておく必要があるのは、昔は孤児院といったりしたが、児童養護施設の入所児童の現状についてだ。

      これも、厚生労働省のココから転載してみる。これは、平成25年度2月現在の統計結果だが、「(親の元で暮らすことができず)里親委託された児童数は4,534人(前回3,611人)、児童養護施設に入所した児童数は29,979人(同31,593人)であり、このうち虐待を受けた経験のある児童の割合はそれぞれ31.1%(同31.5%)、59.5%(同53.4%)でした。」詳細を、その下にある別添の資料で見ると、児童養護施設に入所した児童の8割以上は両親かひとり親がいると分かる。確かこれが平成28年度は、虐待相談件数が13万件、里親や施設などの社会的養護下にある児童数が4万5千人と読んだ気がする。残念ながら、この数字の出典が見つけられなかったが、上のグラフの推移だけを見ても、平成に入ってからの増加率の凄さ。それに対する職員の増員が、まったく追いついていない事実が理解してもらえるだろう。

     報道は、こうした事実をもしっかり視聴者に情報として伝えるべきだろう。誰が悪いのだろうか?今回は、勿論、いろいろ不手際もあっただろうが、1番罪を負うべきは、妻子に暴力をふるい、子どもを死に至らしめた父親だ。

     でも、この父親が特殊例でなく、子どもへの虐待件数が増えていることこそが怖いことで注目するべきだろう。

     実は、最近、その児童養護施設を学校に行けず高校進学をしない児童が中学卒業年齢で追い出される子供を対象にした児童自立支援施設の方と話す機会があった。その時に、「その施設の開所を計画していた時に東日本大震災が起こり、これは親を失った子どもを受け入れる必要があるだろうから、早く開所しようと開所を急いだ。ところが、意外にも親戚が引き取ったりしたのだろう。1人もそういう子を預かってという要請が児童相談所から来なかった。今の児童養護施設もそうだけれど、入所の大半は家族による虐待で入所している」という話を聞かされて、非常に驚いた。

     親を失った子どもが多いと思っていた自分の無知をその時知った。だから、事実を知らない方が多いのではないかと思い、上の統計をお伝えしたいと思った。視聴者にそうした今の日本の家族、特に子どもたちの置かれている状況、対応している施設の人々の状況を伝えないで、事件だけの報道を繰り返し伝える。それでは、片手落ちだろう。本当にこのような事件を繰り返さないためには、何が肝要か。

     現在、あの長い逮捕を乗り切って無罪を勝ち取った村木厚子さんが、今いろいろな発言をしているので、耳を傾けてみませんか?今、日本で起きていることをしっかり読み解いて見ませんか?(参照:インタビュー記事ココから)。

     村木さん、現在は虐待や貧困を端緒に性的搾取などに苦しむ女の子の支援活動を若草プロジェクト」と銘打ち、瀬戸内寂聴さんと呼び掛け人になりしていますよ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 早朝の空に月と惑星の世界が... | トップ | 月齢27・8!これほどまで... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事