ゆずと日がな一日

桃の里から来た猫
来桃里との幸せな時間を綴ります

 ~癲癇の発作~

2013-05-28 | ゆずと病気
これを読んでいらっしゃると云う事は、しっぽ家族が癲癇の発作をおこす…という方が多いと思います
私は獣医師ではないので、癲癇を説明する事は出来ません
ここではゆずの癲癇の発作と、ゆずが飲んだ薬の事、私が感じた事を書こうと思います

ゆずが初めて発作を起こしたのはウチに来て2ヶ月ほど経ってからの事でした
軽い痙攣のように見えましたが、あわのようなよだれをたらし、四肢を硬直させて横倒しになりました
私は癲癇の発作など知らなかったので、近くに小さな蛾がいたことから、蛾を食べてしまって驚いて痙攣した?
あるいは、やはり近くに携帯電話の充電器があったことから、線を噛んで軽く感電した?
などと暢気なことを思っていました

                              

何日か過ぎ、また発作をおこしたゆず
目の前での痙攣発作は2回目でしたが、ゆず一人での留守番の後、私が帰宅した時にゆずがよだれまみれになっていたことが数回あり、それも発作だったのだと思います
かかりつけの先生に話すと、とにかく発作の映像を撮って来て欲しいと云われました
素人判断での『発作』という表現はあてにならないのでしょう
もっともな話です
でも、この映像を撮ると云う事が難しかった!!
夜中に発作がおきるとこちらも起きぬけの状態で…何よりゆずが心配でそっと背中に手を当ててあげるのが精一杯
どうにかビデオで撮る事が出来、ゆずを連れて病院へ行きました
映像を見た先生は『う~ん』と眉間にしわを寄せ、血液検査をしましょうと云いました
癲癇の発作は大きく分けると、脳に障害や病気のある発作、内臓の病気による発作、何の原因もない発作に分けられるようです
血液検査では内臓の病気(例えば門脈シャントなど)が原因なのかどうかの判断が出来ます
ゆずはその血液検査では癲癇の原因になる様な病気は見つかりませんでした
(その時点でFeLV陽性がわかりました。)
レントゲン撮影をしてみても、内臓は特に腫れたり傷ついている様子は見受けられませんでした

 キョウハ ナガイブンヲ カイテイルノネ…

そこで、頭の中の検査をすることになり、東大病院にてMRI検査を受けました
その結果、病気などは見当たらず、この時点で初めて癲癇という診断となり、薬を飲んで発作を抑えると云うことになりました
*MRI検査は全身麻酔での検査でした
発作があるので心配でしたが、麻酔にもいろいろ種類があり、ゆずのように発作のあるネコでも比較的心配のない穏やかな効き目の麻酔を使っていただきました 

発作というのは色々な出方があるようです
ゆずは誘因になるものが最初のうちは特定できませんでした
光り、音、気温、月の満ち欠け、気圧…
数か月様子を見ているうちにようやくわかってきました
ゆずは新月の前後に発作を頻発していました
満月の時も多かったのですが、とにかく新月の3日前から新月の2日後まで、油断できない1週間でした

 ホッサノアトハ ツカレルノ…

ゆずの発作の様子、どちらかというとおとなしい発作のようです
四肢を硬直させて全身をビクビクひきつらせます
その際、口が開いて舌がひらひら出て来ると噛んでしまい、発作後口のまわりが血で染まってしまうこともありました
発作をおこした時にたまたま膀胱におしっこが溜まっていると、失禁してしまいます
時間はたいていは短く、20秒から30秒位でした
30秒を超えると舌が紫に変わり、ゆずの頭を触ると熱くなっているのがすぐにわかるほどでした
「おとなしい発作」と書いたのは、発作をおこすネコさんの中には発作の際飛び回ったり急に走り出して壁にぶつかって行ったり…と、激しい発作をおこすタイプもいるからです
ゆずは発作の最中、横倒しになったままでしたし、抱えたり手を当ててなでてあげたりも出来ました
 
そして、発作後、今度はとにかくご飯を食べたがります
ふだんは1粒ずつ食べるタイプなのですが、発作後はガツガツと貪り食う感じ
もし食べたいだけ食べさせたら、多分ふだんの2日分くらい平らげてしまうのではないかと思ったほどです
食べている間は甘えて体をすりよせたり、興奮して歩き回ったり…普段のゆずの動くスピードの2倍くらいの早さでした
食べて、甘えて、動く…を繰り返すうちに(だいたい15分位)落ち着きを取り戻します
なかなか落ち着けず興奮が長引く時もあり、そんな時はレスキューレメディを2~3滴手に取り、ゆずの口の周りに塗ってあげました
スポイトで飲ませられる状況ではなく、口の周りならペロリと舐めてしまうので有効な手段でした
また、発作後は頭が熱くなっている事が多かったので、ケーキを買った時に箱に入っている小さな保冷剤などで冷やしてあげました


ココカラネ ユズガキライナ オクスリノトウジョウナノ  オエッ

さて、ここからは薬の話になります
最初に処方されたのはフェノバールという錠剤
30mg錠を朝晩(12時間おき)4分の1錠ずつ、2011年10月21日に飲み始めました
この薬は即効性があるわけではなく、ある程度の期間飲み続けないと効き目が現れません
ゆずの発作が落ち着いたのは、薬を飲み始めて約4ヶ月後の2012年2月でした
以降、6月末の血液検査までの4ヶ月間は発作も無く、落ち着いた日々を過ごせたものの、体重管理という非常にやっかいな問題と直面していました
フェノバールはゆずの発作を抑えてくれましたが、食欲をものすごく増加させたのです
体重によって服用するフェノバールの量が変わりますから、体重の増加は避けたいところ…毎日がゆずの食欲との闘いでした

 オオゲサネ~

6月末の血液検査、結果はゆずの肝臓のダメージが顕著に表われていました
フェノバールで発作は抑えられるが、ゆずの肝臓には良くないと…
そこで、薬の種類を変えることに
新しい薬は副作用のほとんど無い薬、エクセミドでした
でもこの薬、効かない子もたくさんいると云う事で不安を抱えながらのスタート

8月初旬にはフェノバールからエクセミドへの切り替えを済ませ、朝晩エクセミド4分の1錠ずつ
8月中旬、発作が出始めたので4分の1から2分の1錠ずつに薬の量を増やす
9月後半、また4分の1錠ずつに戻すも、10月の発作の出方を見て、朝4分の1錠・晩3分の1錠に増やす
発作は何日かおきに起きている状態が続く
11月12月と発作頻発、1月の中旬から朝晩エクセミド4分の1錠ずつに加えて、晩だけフェノバール6分の1錠飲ませる
2月3月と発作は落ち着いていき、このまま綺麗な春を過ごしたいと願っていたのですが…

4月1日、具合が悪い事に気づき病院へ
FeLV発症でした

発症は肝臓でした
癲癇の発作を抑える薬は飲むのをすぐに止めました
ゆずが逝ってしまうまでの1カ月半、やはり発作は時々ありました

癲癇の発作、これを抑えるための副作用のない薬が出来ると良いなぁと思います
完治できるような治療法も見つけて欲しいと、心から願っています


ホッサニマケナイデ! ガンバッテネ…
ニジノハシカラ オウエンシテルネ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スイーツ | トップ |  ~FeLVと貧血・1~ »

ゆずと病気」カテゴリの最新記事