8年前の梅雨の始まりの頃だったか、東京農大のシナダ先生から
ナメクジの研究をしている知人のために近くでナメクジを集めてほしいと頼まれました。
いろんな生き物に興味を持つ人がいるものです。
足立さんという人でいずれ本にまとめたい、今の日本には日本古来からのフタスジナメクジに対し
外来種のチャコウラナメクジが増えているとお聞きしました。
チャコウラナメクジは茶色が濃く、首の辺り小さい甲羅のようなものがあるとのこと。
当時小学4年の息子と私と、知り合いにも声をかけて近くの植え込みや公園で集めました。
素人にはフタスジかチャコウラかは判断できませんでしたが、興味本位楽しかったのを覚えています。
デジカメで撮ってメールで足立さんに送りました。
しばらくして集合住宅の近くで私たちの集めたものはすべて外来種のチャコウラだったとの報告がありました。
ちなみに戸建ての住宅街にあるシナダ先生の辺りは日本古来のフタスジだったそうです。
フタスジもまだまだですが、チャコウラが勢力を伸ばしているようです。
それから6年経ち、足立さんから本ができたので出版記念会に出てとのお誘いが高校1年になった息子に来ました。
定期テストの前でもう蝶屋になり始めの息子はあっけなくお誘いを断り,そのあと本が送られてきました。
本の中にはナメクジを集めた小学4年の息子のことがほんの少し出ていました。
シナダ先生によれば、出版記念会の席で足立さんが本ができるまでにかかった時間を
「小学4年の少年が高校生になってしまった」と表現したとか。
その後2012年12月23日の朝日新聞の本の紹介記事の中で、生物学者の福岡伸一さんがその本を紹介していました。
面白くてためになる手軽な生物の本のひとつとして。
★『ナメクジの言い分』 足立則夫著、岩波書店 です。
面白い体験でした。
次回は飛ばないテントウムシのお話を、体験をまじえてと考えています。
そのあと、イラストを描いた高校の音楽の教科書のことをお知らせしたいと思っています。
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