お客さん 「これは梅ですよね。」
雑草 「はい。これは梅のふりをしているサクラです。」 とすまし顔。
お客さん 「???・・・ 」 ちょっと間をおいてニッコリ。
東門近くの二季咲桜は梅の木に囲まれているので、お客様が梅と勘違いしがちです。
1月探梅のころ、梅の花がまだほんの少しの時に、かなりたくさん花をつけているこの桜の木に近寄って写真を撮られるお客さんの中には、この木を梅の木と思っておられることがあります。
まだほんの少ししか梅が咲いていないのに、もうたくさん咲いていたとお客さんが言っていたと聞くことがあります。そんな時はこの二季咲桜のことのようです。
また、3月下旬送梅の時期になりますと、梅の花が終盤をむかえて、みすぼらしくなってきます。
そんな梅に囲まれてこの桜だけが元気に咲き始めるので、元気な梅の花見つけたとばかりに、この桜の木に近寄ってこられるお客さんがいらっしゃいます。
昨日も、「これは梅ですよね。」と、でも花の様子が梅とちょっと違うので、疑問に思われてか、確認されてきたお客さんがいらっしゃいました。そんな時には、「はい。梅のふりをしているサクラです。」とお答えしますと、急に和やかな雰囲気になることがあります。
この時のサクラは桜ではなくて、おとり、つまり梅のふりをして、梅まつりを盛り上げてよい雰囲気を作り出してくれる二季咲桜です。
ウィキペデアには
サクラとは、公演主催者や販売店に雇われて客の中に紛れ込み、特定の場面や公演全体を盛り上げたり、商品の売れ行きが良い雰囲気を作り出したりする者を指す隠語。当て字で偽客とも書く。とあります。
二季咲桜は偽客になって、梅まつりの最後をもりあげているのですね。
偕楽園には二季咲桜が、このほかに3カ所あります。
梅大使さんと記念撮影ができる東門からの大通りの奥のほうにあります。この木は大株ですが、花のつき方をみると三種類あります。
こちらは、左近の桜の近くです。
もう一本は好文亭内です。
これらの二季咲桜は、ソメイヨシノの咲き始めるころに本格的に咲きます。また秋10月頃から2月にかけて、2度目の花を咲かせます。
綺麗な桜、ソメイヨシノですね。