皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ各員一層奮励努力セヨ

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優先すべきは国防だ!

2017年01月05日 | 日本・国士

平成29年1月5日(木)

 西郷隆盛・南洲は、政の大体は、
 文(教育)を興し、武を振るい、農(産業)を励ますの三つだとし、
 租税を薄くして民を裕にすることが、国力を養成することだ、とした。
 同時期の備中松山藩の山田方谷は、藩の逼迫した財政を立て直すには、
 ただ「財政問題」の中に閉じこもるのではなく、
 まず文(教育)を興し、武を盛んにすることだ、とした。
 これらの南洲や方谷の言葉は、一国の経済が、
 教育や国防を含む「総体としての国力」の一要素としてあることを指摘している。
 従って、山田方谷は、
 藩の財政を立て直すには、教育と国防の充実から着手すべしとしたのだ。
 そこで、
 昨年からの世界の地殻変動ともいえる動きと、
 本年に直面する世界の情勢を肌で感じるとき、
 我が国は、何をもってそれに対処すべきであるのか。
 即ち、本年の着手点は何か。
 その結論、
 本年こそ、武を振るうこと、武を盛んにすることだ!
 つまり、国防、これが第一・最優先である。
 よって、
 昨日の安倍総理の伊勢神宮での年頭会見での
 本年も、経済最優先、
 との方針は、危うい!
 何故、危ういのか。
 アメリカが、従来通り、我が国を守ってくれるという前提でものを言っているからだ。 それは、確定要因ではなく不安定要因である。
 
 我が国家の存立を、他国の不安定要因の上に置くとは何事ぞ!
 
 安倍総理のみならず、我が国の朝野は、
 未だ、空気と水がただだと思うのと同様に
 我が国家の安全もただだと思い込んでいる。

 國、大なりと雖も、戦を好むものは必ず滅び
 天下、安泰と雖も、戦を忘れるものは必ず危うし
 (國雖大好戦必亡 天下雖安忘戦必危)
 従って、中露は、必ず滅びる。
 しかし、我が国は、
 彼らが滅びるその前に、戦(国防)を忘れて自滅してはならん!

 現在の我が国を取り巻く東西南北の情勢を概観してみよう。
 幕末以来、明治維新を経て大東亜戦争までの期間に
 我が国が直面した危機と同じ状況が再現されつつある。

 北のロシア
 我が国の国後と択捉にミサイル基地を建設した。
 ロシア軍機の我が領空への接近は一昨年302回、つまり土日以外の毎日である。
 昨年、ロシア海軍は、南シナ海で中共海軍と合同軍事演習をし、
 軍艦で沖縄の我が領海に侵入した。
 ロシアは、幕末、日露和親条約締結後(1853年)にも、
 軍艦数隻を東京湾に入れて全樺太の領有を要求したり
 対馬の浅茅湾に軍艦ポサドニック号で侵入し、
 芋崎に係留して対馬の領有を要求した。
 ロシアのプーチン大統領が今我が国にしていることは、
 この幕末と同じではないか。
 とはいえ、このロシア、
 石油・天然資源の価格が下がれば、崩壊する危うさである。
 これからは、旧臘のように、
 これに金を渡すのではなく、
 この弱点を突いて第二次世界大戦の火事場泥棒で奪われた
 我が領土を取り戻さねばならない。
 これは、ロシアの西のクリミアへの武力侵攻を止めることにもつながり、
 西のヨーロッパ諸民族に感謝されることでもある。

 南西の中共
 南シナ海の岩礁を埋め立てて三千メートルの滑走路をもつ軍事基地を複数個建設した。 
 そして、南シナ海を「中国の海」とする方針を鮮明にした。
 そして、ロシア海軍と合同軍事演習をした。
 つまり、中露の戦略目的は、
 南北で我が国を包囲するとともに、
 我が国の南の生命線であるシーレーンを握ることにある。
 それと並行して、昨年末から新年にかけて
 中共は、東シナ海の尖閣諸島領海内に公船を侵入させ、 
 空母を中心とした艦隊を沖縄本島と宮古島の海峡を抜けて西太平洋に進出させた。
 この行動は、西太平洋から
 アメリカ本土へのSLBM(潜水艦発射ミサイル)による攻撃の自由を獲得すると共に、 
 西太平洋に腹を向けて横たわるように浮かぶ我が国のメインランドを抑えることを目的としている。
 中共軍機による我が国領空への接近は、一昨年571回である。
 つまり、一昨年の我が国航空自衛隊機による中露に対するスクランブル発進回数は
 873回であり、昨年上半期は既に594回、
 これは冷戦期の最も緊張した時期と同じ密度である。
 とはいえ、この中共、
 内部矛盾は凄まじく、外には力を誇示しても、内蔵はガン細胞に覆われ、
 ダムが決壊するようにボキンと折れる。
 我が国は、その最後のストロー(ラースト・ストロー)を捜し、
 それをさりげなく置くことを模索すべきである。

 以上、中と露は、
 まさに、國大と雖も、戦を好むものは必ず滅びる、のである。

 西の朝鮮半島
 南の韓国は、
 ここで語るのも、いや、なほどのおぞましさ、だ。
 つまり、李氏朝鮮末期の統治不能状態の中で、
 北朝鮮寄り中共寄りそしてロシア寄りに流されていくであろう。
 それは、背後の中共とロシアに誘導される「反日」の朝鮮半島の出現であり、
 ソウルの日本大使館前に加えて釜山にも従軍慰安婦像が設置された。
 明治維新後に、
 朝鮮は、事大主義と侮日意識に覆われ、釜山の日本公館の前に
 反日侮辱の立て看板を建てた。
 この状況が、日本の明治六年の政変のもととなり、
 さらに日清戦争の要因となった。
 今、朝鮮半島は、その歴史を繰り返しつつある。
 もう二度と、この混乱の朝鮮を何とかしてやろうと
 日韓併合のように面倒をみてはならない。
 恩を仇で返す半島である。
 ほっとくしなかい、と思い切るべきである。

 東のアメリカ
 トランプ大統領が出現することは、
 ヒラリー・クリントンの登場よりは評価できる。
 ヒラリー氏は、アメリカ政治のダークサイドの体現者であった。
 トランプ氏、
 このおっさん、いいことも言っているし、共感するところも多い。
 しかし、世界が一致しているように、不確定要因が多い。
 我が国は、経済最優先、などと言っているよりも、
 まず総理が、靖国神社に参拝し、
 どうせ騒ぐのは、中共だけだから(韓国は視野に入れずにほっとく)、
 その中共に向かって、
 東アジアを暴力で席巻しようとする動きを断じて容認しない、
 東アジアの法と秩序を断固として守る、
 と宣言し、
 トランプに頼りになるのは日本人だけだ、と思わせねばならない。

 ところで、
 ヒラリー・クリントンの亭主であるビル・クリントンは、
 大統領選挙で、対立候補のブッシュ氏に対し、
  経済だよ、馬鹿、(Stupid,It Economy!)
 という罵声を浴びせて有利にたった。
 昨日、伊勢神宮で安倍総理の「経済優先」という発言を聞いたとき、
 このビル・クリントンの罵声を思い出した。
 まさか、このビル・クリントンに習ったわけではなかろう。
 この罵声は、大衆迎合で、空虚であったのだ。
 Stupidだったのはビルだった。
 このビル・クリントン大統領は、
 北朝鮮に騙されて援助し(無念なるかな、我が国にも援助させ)、
 北朝鮮というテロ国家に核武装させる結果を生み出し、
 東アジアの大きな脅威をつくり出したのだ。

 安倍総理、
 我が国を取り巻く内外の情勢はまことに厳しい。
 経済優先ではない、
 国防第一なのだ。
 国防に我が国家の興廃がかかっている。
 
 従って、
 伊勢神宮の次は、
 明治神宮と靖国神社に、参拝し、
 明治の国難を乗り切られた明治天皇と英霊のまえで、
 志を新たにしていただきたい。


西村眞悟の時事通信より。






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