著 者 池井戸 潤
出版社 集英社
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一気に読む。
規模の大小を問わず、企業には隠蔽工作があるだろう。
最初に生じた営業現場の小さな疑惑が、やがて製造部門に波及、重役の手にも負えなくなり親会社のトップまでもが登場となる。
個人の出世のための手段が、ライバル潰しや派閥抗争に利用され、「会社のために」という正義のもと、不正義が拡大し続けてゆく。そして破綻する。
「しかし」と思う。今、現実の会社には、そうはならずに巧みにクリアして成長を続けているのではないか。ビッグ・カンパニーであるばあるほど。ワーゲンやミツビシの始末でそう思う。会社の正義は必ずしも社会の正義ではない。個人の正義でもない。
この隠蔽物語の最後を締め括るのは、意外な人物。ここに著者の人間観察の眼がある。
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