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気持ちいいことをしてください、とは言えなかった
気持ちがよくなると身長2000メートルの巨人に変身する宇宙人・電一(でんはじめ)は、地球を襲うさまざまな怪獣や宇宙人と戦ってきた。
一が地球に来てから35年が経ったある日、彼は弟の電五十郎から恋愛相談を受ける。五十郎が失恋から立ち直れずにいる中、世間ではSNSで幸せな投稿をした人に中傷コメントが殺到し、失踪する事件が続発。
それは、人類の邪悪エネルギーが好物のムクリタ星人による仕業だった。(「作品資料」より)
最近では「突撃!隣のUFO」や「超伝合体ゴッドヒコザ」など、謳い文句曰く、おバカ映画の巨匠、河崎実監督の最新作。
と言っても、「電エース」という作品は、1989年に製作が開始されたらしく、全くその存在を知らなかったが、シリーズにもなっているらしい。
製作35周年記念として、過去の作品と新たな作品を合わせて劇場公開用とした作品。
電エースは、快楽星から来た電一が怪獣が登場すると変身して戦うヒーローであるが、変身手段は気持ち良くなること。
ちょっと変なことを想像したりするが、ビールを飲んだら気持ち良くなって変身する。
最初は過去の作品の再編集のようで、その後電一が来てから35年後が新たに描かれる。
電一には70人の兄弟がいるらしく、そのうちの五十郎と五十二郎が、それぞれ電エースとなって怪獣たちと戦う。
特撮と昭和をかなりリスペクトした作品で、ゲスト出演も正に特撮と昭和の風情。
それにバカバカしい笑いを織り交ぜている。
五十二郎は昭和ブルースをフルコーラス歌って気持ち良くなり変身するのだが、その間に怪獣が暴れ放題というオチ。
やたらと特撮の蘊蓄も披露されたりするが、そこまでマニアックではないが、ヒットしたりするな。
〝電エースカオス〟は実は究極の形であったりする。
特撮と昭和をリスペクトし、おバカな展開で笑わせてくれる、さすがのおバカ映画だった。
/5
監督:河崎実
出演:小林さとし、タブレット純、ちかまろ、永野希、破李拳竜、里見瑤子、加藤櫻華、南郷勇一、加藤礼次朗、ハリウッドザコシショウ、チャンス大城、吉田照美、藤波辰爾、グレート小鹿、勝呂誉、清水紘治
於:池袋シネマ・ロサ
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