CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

21-007「無頼」(日本)

2021年01月10日 07時52分06秒 | 日本映画
命を賭けられる仕事はヤクザしかないからな
 “もはや戦後ではない”と言われはじめた昭和31年。甲斐性なしの父親のもとで極貧生活を送っていた少年、井藤正治。誰にも頼ることなく、法にも縛られず、生きるためには何でもする。
 やがて21歳になった正治は、兄貴分のヤクザから“シマを持たせてやる”とそそのかされ、敵対するヤクザがいるバーに斬り込んでいき刑務所送りに。
 やがて出所した正治は、そのままヤクザの道を突き進んでいくのだったが。(「allcinema」より)


 戦後10年程が経った昭和から平成の始めまで、ヤクザとして生きた井藤正治とその周囲の人物たちの生き様を描いた作品。

 父親が甲斐性無しで、アイスや鉄板などを売り、日雇いの仕事もしながらなんとか生活していた15歳の正治。

 21歳になり、兄貴分から敵対するヤクザを襲撃するよう唆され、刑務所に入ることになる。

 それから井藤組の頭としてヤクザ道を突き進むことになる。

 昭和から平成まで起こった出来事を映し出しながら、並行して正治たちの姿が描かれる。

 一人のヤクザの生き様を描いているということで、そこには様々な事件が絡んでくる。

 抗争はあることにはあるが、命を賭けた戦いに向かうという感じはなかったな。
 ヤクザだから格好良いという見せ方もなく、戦いにおいてもどこか無様な感じもあり、逆にリアル感があったな。

 「仁義なき戦争」「ゴッドファーザー」が話題となっていたが、実際にはそのように格好良いものではないのだな。

 実際に手を下したわけではないが、何度も刑務所に入り、更に杯を交わした親も殺されてしまうなど、何度も危機らしきものが訪れる。

 それでも、ヤクザとして何とか生きていく正治たち。

 結構、多くの人物が登場するので、その関り、絡みに判り辛いところはあったかな。

 こういうヤクザの物語なら、その隆盛から衰退まで、つまり最後は命を散らして終わらせることが多いように思うが、果たして正治の行き着く先がどうなるのか。

 ラストは意外な形で終わったなという印象。

 終わってみると、ヤクザものとしては、やや物足りなさを感じる作品だったかなという印象は残ったな。

/5

監督:井筒和幸
出演:松本利夫、柳ゆり菜、中村達也、木下ほうか、外波山文明
   三上寛、隆大介、升毅、小木茂光、ラサール石井
於:池袋シネマロサ

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