CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-161「パラフィリア・サークル」(日本)

2023年07月04日 00時48分35秒 | 日本映画
ビール飲まないの? オレ舐めちゃうよ
 デビュー作が話題となったものの、その後は不振が続き、崖っぷち状態にある小説家の玉川健斗。文芸誌編集長の三河から「小説にリアリティがない」と指摘された玉川は、サスペンス小説執筆のため、ネットで知り合ったサイコパス狩りを自称する男に出会う。
 エリート弁護士の栗野宗一は、良家の令嬢である婚約者とは別に恋人がおり、その恋人に苛烈な拷問を仕かけていた。
 大学生の森瀬京は恋人とのプレイに満足できず、さらなる刺激を求めて欲望の世界をさまよっていた。
 心の奥底に裏の顔を持つサラリーマンの佐川貴史は、森瀬の懇願に応えたことから、欲望に歯止めがかからなくなる。
 出会うはずのなかった4人の男たちの狂気に満ちた物語が動き出す。(「作品資料」より)


 編集者からインパクトがないと言われた作家の玉川は、妻からも勧められ、初めてサスペンスを書くことにする。

 これまで自分の体験を基に描いてきた玉川は、ネットで連絡してきた男から殺人に関する話を聞くことにする。

 その男が語る話とは。

 他人が苦しんでいることに快感を覚える、エリート弁護士の栗野。

 自らの体に痛みを与えてくれる者を求める大学生の森瀬。

 そして、殺人欲求が止められないサラリーマンの佐川。

 それぞれが体験し、その身に起こったことが描かれる。

 いわゆるパラフィリアと分類されそうな嗜好を持つ者たちの話である。

 婚約者のいる栗野は、森瀬と恋愛関係にあるが、栗野は森瀬を殴ったり、タバコの火を押し付けたりと暴力行為に走っており、森瀬は栗野のなすがままなのかと思ったら、森瀬自身は痛みを欲する男のようである。

 殺人欲求が止められない佐川は、こちらもネットで連絡を取り、殺されることを望む者と会う。

 それぞれが、どのような結末に行き着くのか興味深いところであるが、玉川に話を聞かせていた人物の正体から思わぬ顛末になっていく。

 この手の顛末は、アッと驚くようなこともあるが、これまでの話を全てクリアにしてしまうところもあり、最近は微妙に感じることがあるな。

 何か伏線などがあれば、それだけ驚きと納得を感じるが、本作は微妙だったかな。

 倒錯的で暴力的な物語の展開は興味深い作品だった。

/5

監督:旭正嗣
出演:玉城裕規、川上将大、瀬戸啓太、縣豪紀、園田あいか、川村海乃、鈴木聖奈、吹越ともみ、和泉宗兵、脇崎智史、中山峻、大浦龍宇一、イジリー岡田、三浦浩一
於:池袋HUMAX CINEMAS

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