CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-287「マーダー・ミー・モンスター」(アルゼンチン・フランス・チリ)

2019年11月21日 01時25分54秒 | アルゼンチン映画
声が聞こえる限り、社会で生きられない
 静かな村で、突然首無し死体が発見される。地元警察のクルスが捜査にあたるが、不可解な事件に頭を抱える。
 ほどなくして、クルスの不倫相手フランシスカが首無し死体となって見つかり、容疑者として彼女の夫ダビドが逮捕される。しかし、死体の頭部にはとても人間業とは思えない、何者かに食いちぎられたような痕跡があり、クルスは人知を超えた怪物の仕業ではないかと仮説を立てるが、誰も耳を貸そうとはしない。
 一方ダビドは錯乱し、頭の中で「私を殺せ、怪物よ」と繰り返し声がすると訴える。
 やがて、新たな惨劇が発生する。(「KINENOTE」より)


 アルゼンチンの村で発見された首無し死体にまつわる顛末を描いたサスペンス・ホラー。

 冒頭のシーンはなかなか衝撃的。
 半分ちぎれた頭をもう一度ひっつけようとするかのようなシーン。

 山間の村で起こった事件を描いているので、風景描写は美しいものが多かったな。

 そんな村で首無し死体が発見され、地元警察のクルスたちが捜査を開始する。

 更に、クルスの不倫相手であるフランシスカも殺され、その夫であるダビドが逮捕されるが、クルスは人間業とは思えない死体の切断面を見て、怪物の仕業ではないかと考え始める。

 果たして、連続殺人は怪物の仕業なのか。


 モンスター・パニック作品ではあるが、ちょっと毛色が違う感じの作品。

 ダビドは捕まった後、精神科でカウンセリングを受けるが、そこで頭に聞こえる声やイメージなどの話をして、どことなくサイコパス的な様相も見せる。

 何か意味ありげな言葉を数多く発し、その中にはタイトルにもなっている〝私を殺せ、怪物よ〟という言葉もある。

 そんな言葉を耳にしながら捜査を進めていくクルスもどこか精神的に追い詰められていくよう。

 正直、そんな精神的な苦悩を描くシーンが多く、ホラーとしては物足りない展開だったかな。

 ダビドの背中に大きな傷跡があるので、怪物はダビドの体内に潜んでいるのか、あるいはダビド自身が怪物なのかと思わされたが。

 犠牲になるのは女性ばかりというのは意味があったのかな。

 クライマックスに近づくにつれ、誰もが凶器の様相を呈するよう。

 しかし、ハッキリとはせず、判り辛いラストだったので、もやもやした気持ちが残る。

 結局怪物の正体は何だったんだろうな。

/5

監督:アレハンドロ・ファデル
出演:ビクトル・ロペス、エステバン・ビリャルディ、タニア・カスチアーニ
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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