CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-248「アイネクライネナハトムジーク」(日本)

2019年10月19日 12時53分17秒 | 日本映画
あの時出逢ったのが、この人で良かったと思えること
 劇的な出会いを待つ会社員の佐藤だったが、駅前で街頭アンケートに答えてくれた本間紗季と恋に落ちる。そんな佐藤と大学時代からの友人・織田一真は、学生時代のマドンナ・由美を射止めた経験から、佐藤に上から目線で恋愛論を熱く語る。
 一方、佐藤の職場の上司・藤間は愛する妻子に去られ、途方に暮れていた。由美の同級生で出会いがないと嘆く美容師の美奈子は、いつしか声しか知らない男に恋心を抱き始める。
 10年後、佐藤は付き合って10年になる紗季にプロポーズをするのだったが。(「allcinema」より)


 「グラスホッパー」「ゴールデンスランバー」の伊坂幸太郎原作のラブ・ストーリー。


 現在彼女無しの会社員、佐藤は劇的な出会いを期待しながら日々を過ごしており、そんな話を大学時代の友人、織田にするとバカにされたり、熱い恋愛論を語られたりする。

 佐藤の会社の先輩、藤間、そして織田の妻、由美の学生時代の友人、美奈子は出逢いと別れを経験しようとしている。

 佐藤は街頭アンケートで出逢った本間紗季のことが忘れられなくなる。

 そんな佐藤と、佐藤を中心とした人々の出逢いを描いており、群像劇のような様相を呈している。


 彼らの様子を見ていて気になったのが、皆ほとんどガラケーを使っているということ。

 そう思っていたら、ある出来事をきっかけに時は10年を越える。

 10年後はスマホになっていたな。

 佐藤の恋の行方を中心に幾つかの恋愛模様が描かれるが、それらは微妙に絡み合っており、人の繋がりを感じさせる面白い展開。

 また出逢いは必ずしも男女だけのものではなく、人生を生きる活力となる出逢いも描かれたりする。

 〝出逢いがない〟と口にする人は多く、劇的な出逢いを期待する人も多いが、実は1歩踏み出すことがその出逢いを劇的なものに変える要因になるんだな。

 10年の時を越えて描かれる繋がりが興味深く、そしてそれぞれの出逢いの結末がどうなるのか気になる恋愛群像劇。

 物語自体は劇的とは言えないかもしれないが、劇的に感じさせる話であった。

/5

監督:今泉力哉
出演:三浦春馬、多部未華子、矢本悠馬、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、八木優希
   成田瑛基、こだまたいち、MEGUMI、栁憂怜、濱田マリ、中川翼
   祷キララ、藤原季節、伊達みきお、富澤たけし、貫地谷しほり、原田泰造
於:TOHOシネマズ日比谷

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