CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-213「キングダム エクソダス〈脱出〉」(デンマーク)

2023年08月26日 00時47分32秒 | デンマーク映画
何て中途半端なの
 夢遊病者カレンは夢の中で助けを呼ぶ声に導かれ、謎に包まれた巨大病院キングダムにたどり着く。カレンは用務係ブルザーや心臓外科医ユディットとともに病院の呪いを解こうとするが、悪魔の力に反撃されてしまう。
 一方、キングダムに赴任してきたばかりのスウェーデン人医師ヘルマー・ジュニアは、亡き父スティグ・ヘルマーの秘密を探るが。(「作品資料」より)
 

 「キングダムII」に続くシリーズ第三弾。

 前作から二十五年ぶりの続編で、最終作であるらしい。

 今回キングダム病院に潜む異変を探り、霊と交信するのは、カレンという夢遊秒を患っている婦人。

 前二作はドラマであり、実際キングダム病院で撮影されたという設定になっている。

 カレンはDVDを観て、中途半端な終わりだと呟くし、院内でツアーも組まれ、ガイドが〝二作目は不評でした〟というシーンもあり、ちょっと自虐的なところがあったな。

 そんな中、カレンは導かれるようにキングダム病院にやって来て、夢遊秒の治療という名目で入院して、院内を調べ始める。

 時を同じくして、スウェーデンからヘルマー・ジュニア医師がキングダム病院にやって来るが、父親と同じように周りの医師たちと折り合い悪く、様々な問題に直面することになるが、こちらは異変や霊とは関係ない問題である。

 前二作を観ていても思ったのだが、スウェーデン人とデンマーク人は仲が悪いのか。

 あるいは、スウェーデン人はデンマーク人に対し、異常なライバル心を持っていると、デンマーク人は思っているのか。

 それにしてもヘルマー・ジュニアは散々な目に遭うな。

 前作のラストに起こったことが、あまり追及されずに新たな謎が進んでいく。

 鍵を握ると思われるカレンも出てくるが、わずかな登場。

 前作から引き続き登場する人物もいるが、関わり強かったのは、ユディットくらいか。

 ヘルマーはすでに亡くなっているよう。

 新たな登場人物の活躍が多かったが、医師長であるポントピダンを演じたのは、マッツ・ミケルセンの兄、ラース・ミケルセンらしく、またスウェーデン弁護士を演じていたのは、アレクサンダー・スカルスガルドで、前作では父親のステラン・スカルスガルドが同じスウェーデン弁護士として出ていたな。

 そして、クレジットにはないが、ウィレム・デフォーが、謎の人物として出演していた。

 カレンが追う謎の展開とヘルマー・ジュニアが直面する病院内の問題が交互に展開していき、面白い一本であった。

 ちなみに前作の終盤、ノアが文字の積み木で〝ヘルマーは〟と作って、その後が気になる一つであったが、本作の終盤にそれがハッキリすると、驚きと笑いをもたらすものだったな。

/5

監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ボディル・ヨルゲンセン、ミカエル・パーシュブラント、ラース・ミケルセン、ニコラス・ブロ、アレクサンダー・スカルスガルド、ウド・キア
於:シネマート新宿

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