地獄へのファースト・クラスは自分で買え
1980年、キューバからアメリカ・マイアミへ渡ったトニーはコカインの取り引きに携わる。
その働きが認められたトニーはマフィア組織の配下に収まった後、ボスを殺害。無一文の身からマイアミ暗黒街の頂点へと上りつめ、さらにはボスの愛人エルビラも手に入れることに。
しかしその栄光は長く続かなかった。(「作品資料」より)
1932年に製作された「暗黒街の顔役」をリメイクした作品。
1983年製作、日本では1984年に公開されているが、これまで未見。
〝午前十時の映画祭14〟でリバイバル公開され、初めて鑑賞。
キューバからアメリカへ退去させられた男、トニー・モンタナが裏社会で成り上がり、没落していく様を描いている。
先日、同じくアル・パチーノが主演した「クルージング」を鑑賞し、アル・パチーノのイメージとは違う役柄だなと最初は感じたが、本作は正にイメージ通りの役柄だった。
キューバから強制退去させられたトニーは、収容施設にいたが、ある仕事を請け負い、グリーンカードを取得。
フランクの下で働くが、勝ち気な性格からやがてボスと対立してしまう。
命を狙われることになるが、ボスの座に就き、ボスの女であったエルヴィラとも結婚する。
しかし、ここが頂点だったな。
ボスとはなったが、勝気な性格から破滅的な言動を繰り返していく。
見ているといつ殺されてもおかしくないと思わされる言動である。
もしかしたら身内にやられるのでは、と思ってしまう。
しかし、最後に命を狙われるきっかけとなる事件は、少しトニーにも分別、良心があったということなんだな。
無名の若者が無軌道な振る舞いながらも上り詰め、堕ちていく様は、激しい銃撃シーンなども含め、惹き込まれる話であった。
/5
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:アル・パチーノ、ミシェル・ファイファー、スティーヴン・バウアー、F・マーレイ・エイブラハム、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、ロバート・ロジア、ハリス・ユーリン
於:グランドシネマサンシャイン池袋
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