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恐怖と勇気の境界線上を歩くただの人間だ
最愛の妻を亡くし、幼い息子ビリーを育てるため退役を余儀なくされた元特殊部隊員のライアン。軍人としてのアイデンティティを失った彼は、定職にも就かずに退廃的な生活を送っていた。息子ビリーはそんな父のもとで孤独を抱えながら育ち、トラブルを起こしやすい性格になってしまう。
ある日、ライアンは特殊部隊時代の同僚だったジョニーと再会し、彼が裏家業に手を染めていることを知る。ジョニーから仕事に誘われたライアンは、一度は断るものの、生活を立て直して息子との関係を修復するためには金が必要だと考えて引き受けることに。
しかしその決断は、最悪の事態を引き起こしてしまう。(「作品資料」より)
妻を亡くした悲しみから立ち直れずにいる男が、残された息子のために犯罪に手を染めていく様を描いたクライム・アクション。
タイトルの「トランスフュージョン」は輸血のこと。
序盤、ライアンと少年のビリーが狩りにいった時、ビリーが怪我をするとライアンが〝黄金の血だ〟と言う。
これでビリーが珍しい血液型なのかなと思わされ、最後はライアンかビリーが大怪我をして、輸血が必要な状況になるかと思った。
その後、妻が交通事故で亡くなり、ライアンは定職に就かず、ビリーは非行を繰り返すなど荒んだ日々を送るようになる。
ビリーが裁判所に出廷しなければならなくなった時でもライアンはビリーに対し声を荒らげることもないが、無関心というより何を話したらいいか判らない感じである。
やがて、かつての特殊部隊の同僚から話を持ちかけられ、裏稼業の仕事に手を貸すライアン。
それがライアンを危険な状況へと追いやる。
クライマックスは何故にライアンは殺されそうになったのか。
身代わりにされそうになったのかな。
これでことに決着が付いたのか。
葛藤を抱えた男の苦悩と息子への愛情が描かれ、話の展開が気になる作品だった。
輸血は妻とビリーが事故に遭った時に関わる話だったんだな。
/5
監督:マット・ネイブル
出演:サム・ワーシントン、マット・ネイブル、フィービー・トンキン
於:新宿バルト9
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