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殺人もないから死体もない
モデルの女性ダニエルは、テレビ番組のエキストラ役をきっかけに知り合った青年と一夜をともにする。翌日、向かいのアパートに住む女性記者グレースは、ダニエルの部屋で青年が惨殺される場面を目撃。
探偵ジョセフの協力を得て調査に乗り出したグレースは、ダニエルがかつて結合双生児であったことを知る。(「作品資料」より)
「殺しのドレス」や「アンタッチャブル」等のブライアン・デ・パルマ監督の1973年製作のサイコ・スリラー。
日本では1974年公開で、日本で最初に公開されたデ・パルマ作品らしい。
今回はデジタルリマスター版でのリバイバル公開を鑑賞。
モデルで女優志望のダニエルは、テレビ番組で知り合った男と一夜を共にするが、翌朝男は惨殺されてしまう。
朝方、ダニエルの双子の姉妹で病院に入院しているはずのドミニクがダニエルの部屋を訪れており、ダニエルは彼女が殺したのだと訴える。
前夫のエミールが、その死体の処理を行う。
その現場を目撃した向かいの部屋に住むグレースは、警察に通報するが、死体が見つからず、相手にされない。
グレースは探偵を雇い、自ら調査に乗り出し、やがてダニエルに関する衝撃の真実を知る。
ダニエルは結合性双生児だったが、手術によって分離された。
もう1人のドミニクは、実は亡くなったことが明らかになり、そのためダニエルは心身に変調をきたすようである。
殺したのはダニエル自身なんだろうなと思うのだが、果たしてグレースはそれを突き止めることが出来るのか。
殺人が起こってからのシーンは、画面を二分割にして話を進めていき、ちょっとした緊迫感を醸し出す。
エミールの正体が明らかになり、グレースが捕らえられたところは、どのように話が決着するのか気になるところである。
その設定と展開から興味深いサイコ・スリラーであった。
死体が隠されていると思われるソファを追跡する探偵の姿が最後に映し出されるが、ちょっとユーモラスなラスト・シーンだったな。
/5
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:マーゴット・キダー、ジェニファー・ソルト、チャールズ・ダーニング、ウィリアム・フィンレイ、ライスル・ウィルソン
於:シネマート新宿
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