22-262「覗き屋」（韓国）

この箱にいくら入るか知ってるか
　スマートフォンの修理業者スンヒョンは、顧客の隠された画像や個人情報を盗んで金を稼いでいる。そんな彼のもとに、国会議員キム・テサンの妻で元人気女優のミニョンが客としてやって来る。
　いつものようにスマートフォンからデータを抜き取るスンヒョンだったが、そこにはミニョンがテサンからDVを受けた証拠写真が残されていた。（「作品資料」より）


　スマホを修理し、その中に保存されている見られたくないデータを元に、小金を稼ぐスンヒョン。

　ある日、国会議員の妻で、元人気女優であったミニョンがスマホの修理の依頼にやって来る。

　修理したそのスマホの中にはミニョンが夫、テサンから虐待を受けている証拠写真が保存されていた。

　ちょっとした正義感から、その写真を流出させたスンヒョンであるが、すぐに画像は削除、スンヒョンはテサンから追われる身となる。

　ゆくゆくは大統領選にも出馬しようかというテサンであるが、絵に描いたような悪党。

　激情型のようで、怒りに触れた者は容赦なく消すという男。

　そんなテサンに反撃するため、ミニョンと協力して、彼のスマホの中身を探って悪事を暴き出そうと動き出すスンヒョン。

　ミニョンはスンヒョンに協力的であるが、実は裏に何か隠し持っているのではないかという気がしなくもない。

　スンヒョンとミニョンの仲が急接近するという展開があるが、あり得るけれど、そんなに簡単にはという気がしなくもないな。

　果たして、どんな手段を持って、スンヒョンたちはテサンの悪事を暴き出し、窮地から逆転するのか。

　結末が気になったが、まさかの力技、と言うか、思わぬ決着だったな。

　若干、結末に拍子抜けした感じもあったが、情報や隠されたデータを奪い取ろうとする展開は興味深いクライム・サスペンスであった。

/5

監督：キム・ジニョン
出演：キム・ドンワン、チョン・セヒョン、キム・ビョンオク
於：シネマート新宿