CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-367「雨の中の慾情」(日本・台湾)

2024年12月06日 00時18分37秒 | 日本映画

だいたい手に入らないんだよ、欲しいものは

 貧しい北町に住む売れない漫画家の義男は、アパート経営のほかに怪しい商売をしている大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出される。そこで離婚したばかりの福子と出会った義男は艶めかしい魅力をたたえた彼女にひかれるが、彼女にはすでに恋人がいる様子。

 伊守は自作の小説を掲載するため、裕福な南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画し、義男がその広告営業を手伝うことに。

 やがて福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、3人の奇妙な共同生活が始まる。(「作品資料」より)

 

 ほぼ全編台湾でロケをしたという日本、台湾合作のラブ・ストーリー。

 漫画家、つげ義春の短編を映画化したということで、原作はコミックなのかな。

 北町と南町という架空と思える町を舞台にしている。

 北町は貧しい人々が住み、南町は裕福な人々が住む。

 北町と南町の間には検問があり、簡単に北町の人間は南町に入れない。

 そんな北町に住む売れない漫画家、義男は、福子という女性に惹かれる。

 しかし、その想いを伝えることも出来ず、やがて福子には彼氏がいることが判る。

 それは、自称小説家で、義男とも親しい伊守。

 物語は3人が南町と同じPR誌を北町で発行しようと計画するのだが、それが思わぬ事態を引き起こす。

 よくある話で、伊守には家族がいて、やがて福子を捨てて家族の元へ帰り、福子は怒りと傷心、近くにいる義男は励まそうとする。

 その後の展開がよく判らなくなってくる。

 それまでも現実とは思えないようなことが起きたりするが、果たして何が現実で何が夢あるいは虚構なのか判然としない。

 時代設定が昭和初期のようであったが、その後戦時下のような状況にもなる。

 果たして義男と福子の本当の関係とは。

 結構エロティックなシーンも多いラブ・ストーリーで、爽やかさは皆無であった。

 先行き気になる展開であったが、設定自体もどう転んでいくのか判らず、難解な作品だったなという印象であった。

/5

監督:片山慎三

出演:成田凌、中村映里子、森田剛、足立智充、中西柚貴、松浦祐也、梁秩誠、李沐薫、伊島空、李杏、竹中直人

於:グランドシネマサンシャイン池袋


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