味方の首斬ってどないすんねん
天下統一を目指す織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい攻防を繰り広げていた。
そんな中、信長の家臣・荒木村重が謀反を起こして姿を消す。信長は明智光秀や羽柴秀吉ら家臣たちを集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索命令を下す。
秀吉は弟・秀長や軍師・黒田官兵衛らとともに策を練り、元忍の芸人・曽呂利新左衛門に村重を探すよう指示。
実は秀吉はこの騒動に乗じて信長と光秀を陥れ、自ら天下を獲ろうと狙っていた。（「作品資料」より）
北野武監督の最新作。
戦国時代、織田信長が天下統一を掲げ、戦を続ける中、本能寺の変に至るまでの、様々な者たちの思惑を描いた時代劇。
ビートたけしは豊臣秀吉を演じ、信長の後を継いで天下を治めようという野望を持ち、浅からぬ策略を次々と繰り出していく。
正に血を流さずにはおられず、多数の首が斬られる展開であるが、秀吉、羽柴秀長、黒田官兵衛の３人が何かと策略を企てている様は笑いが随所に散りばめられている。
そして、個人的にはこれまで見たことはなかった戦国の武士たちの関係も描かれる。
考えてみれば、男たちばかりで過ごすことが多かったであろう戦国武士たち。
こういうこともあったかもしれないな。
織田信長は今で言うパワハラ上司。
殴る蹴る、怪我をさせるは日常茶飯事、後目を継がせることを餌に家臣をこき使う。
そんな信長に対し、謀反を起こした荒木村重の行方を巡り、様々な陰謀が渦巻いていく。
そして本能寺の変へ。
大まかな話は歴史通りという感じであるが、そこに至るまでの様々な者たちの思惑と策略が興味深い展開。
敵を倒したという証拠のために首が必要になってくるんだな。
多少の笑いも交え、緊迫した展開があり、興味惹かれる１本であった。
/５
監督：北野武
出演：ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、木村祐一、遠藤憲一、勝村政信、寺島進、桐谷健太、浅野忠信、大森南朋、六平直政、大竹まこと、津田寛治、荒川良々、寛一郎、副島淳、小林薫、岸辺一徳
於：池袋ＨＵＭＡＸ ＣＩＮＥＭＡＳ
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