今日という一日

書くことが大好き!日々の気づきを楽しく書いていきます。

NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目パブにて

2008-08-03 22:42:30 | ニュージーランド

今夜は小野さんお薦めのアイリッシュ・パブに行くことになった。「よく行くの?」と聞いたら「今日が初めて」との事。小野さんのNZライフはミステリアスだ。

まだ時間は7時前だったが、やっぱり人が歩いていない。小野さん曰く、月曜日だから人が歩いていないらしい。「じゃぁ、何曜日だったら人が歩いているの?」と聞いたら、しばらく考えていて「金曜日」との事。えー、金曜日だけ?

アイリッシュ・パブの入り口前の看板には今週のイベントスケジュールが書いてあった。月曜日は「クイズナイト」になっている。何をするのか良く分からないが入ってみることにした。

外の静けさとは打って変わって、パブの中は人の喧騒と熱気に包まれていた。やっぱりパブはこうでなくっちゃ。いい感じ!カウンターに座って、NZの地ビール「スペイツ(Speight's)」 をオーダーした。巨大なサラダと格闘しながら、「次は何を飲もうかなぁ」なんてほろ酔い気分を味わっていたら、突然音楽が鳴って、ステージで何か始まった。

ステージ上にある机に司会者が2人座り、地味にパソコンを操作し始めた。巨大スクリーンにパワーポイントが映し出され、"ROUND 1" と書かれていた。「あっ、クイズナイトだ。ふーん、こうやってやるのか」と思って眺めていたが、この時はこのクイズが"ROUND 8" まであり、延々2時間近く続くものだとは知らなかった。

"ROUND 1" が終わった頃にようやく回りの状況が飲み込めてきた。どうやらみんなクイズを目当てに来ているらしいという事が分かってきた。ビールを飲みに来たら、「なーんだ、今日はクイズナイトかぁ」、なんていう不埒な客は私と小野さんぐらい。客のほぼ全員がクイズに参加していて、グループで来ている客は、テーブルの真ん中に頭を寄せ合って紙に真剣に回答を書いている。NZ人って真面目なのかなぁ。会社の同僚とつるんで、上司の悪口言って飲んだくれるとかそういうことはしないのだろうか?

クイズの内容もかなりこだわりが感じられるもので、内容も多岐に渡っていた。政治経済から芸能、音楽、スポーツまで、国内外問わず、客の興味を引きそうな面白いクイズが集められていた。音楽や映像もふんだんに取り入れられ、ビジュアル的にも完成度が高かった。一体毎週毎週誰がこのクイズを作るんだろう?こういうクイズを作る会社があるんだろうか?

最初は「メンドクサイなぁ」と思っていたのだが、途中からクイズに引き込まれてきて楽しかった。日本に関するものもあって、すしネタの問題や、次の次のオリンピック候補地で過去に開催経験のある国は⇒東京、なんていう問題もあって、隣の人に答えを教えてあげた。アメリカに詳しい小野さんは、アメリカの昔のテレビドラマのタイトルや、ミュージシャンの名前とかを次々教えてあげて感謝されていた。

クイズが終わると、1位から3位までの発表があって、表彰されたグループはかなり盛り上がっていた。今からみんな飲み直すのかなと思っていたら、みんなさっさと会計を済ませてサーッと帰っていった。やっぱり真面目だ、恐るべしNZ人!

私達も明日のクィーンズタウン行きの早朝フライトに備えて早めにパブを出た。待ち合わせのバス停を確認して、「また明日ね!」と言って小野さんと別れてホテルに戻った。

明日はいよいよクィーンズタウン。待ちに待ったリゾートが始まる!!!

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目おみやげ

2008-08-02 16:07:26 | ニュージーランド

クライストチャーチの街を歩いてみると、日本人観光客向けのみやげ物屋がやたら多いことに気づいた。団体旅行じゃあるまいし、海外慣れしている私達が、こんないかにもっていう店に入ると負けるような気がして、「その手には乗るものか」と思っていたのだが、魔がさしてその中の王道、『大橋巨泉のOKショップ』に入ってしまった。ニュージーランドにもあるって知ってました?

入り口を入ると、人気No1.と書かれた札の前に、羊のプランセンタ入りのクリームがうず高く積まれていた。使用方法やら、効果の高さをアピールする説明書きも全部日本語。完全に日本人女性観光客を当て込んでのマーケティングですよね。効果があるって言われると心が動くのよね。しかもお土産にもなるし、日本では3倍の値段で売られているって言うし。お店の人にも「お薦めですよ!」と言われ、「買ってみようかな」、という気持ちになるのにはあまり時間はかからなかった。とっても簡単な私。

ところでお店の人に聞いたのだが、NZを訪れる観光客の内、日本人はオーストラリア人に次いで2番目に多いということを知った。NZの観光ビジネスに日本人はこんなに貢献していたのですね。道理でクライストチャーチの目抜き通りにみやげ物屋が多いはずだ。

お店の人は「日本人はお土産を買うのが好きですからね」、とも言っていた。これは否定しない。私もお土産買うの好きだし。でも何で日本人はみやげ物好きなんだろうか?どこでそんなこと刷り込まれて育ってきたんだろうかと考えて、もしかして修学旅行の時かなと思った。両親や祖父母から渡されたお金でお土産を買って帰るのが親孝行だと教えられたような記憶が…。これ誰か知っている人がいたら教えてください。私としては、日本人のみやげ物好きがNZの経済に貢献するのは納得するけど、大橋巨泉に貢献するのはちょっとね、と思ったのでした。

失くしたと思っていたお金が戻ってきて、「儲かった」みたいな気持ちになっていた私は、お土産を買ってNZに恩返しをしようと思い(というか単に欲しいもの買っていただけだけど)、この後3軒ほどみやげ物屋を見て回り、お財布の中のキャッシュが無くなる寸前で買い物終了したのでした。はっきり言って、物価は全然安くなくて、日本より高いものも結構あったけど、こういう無駄な買い物を躊躇なく出来るのも旅の醍醐味ですよね。

この後一旦ホテルに戻り、クライストチャーチナイトに向けて、気合を入れ直して出かけるのであった。

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目郊外~市内

2008-07-31 22:10:17 | ニュージーランド

バスは丘を尾根伝いに港に向かって走っていった。結構なカーブの道を運転しながらも、おっちゃんはずっとしゃべり続けていた。アメリカ人のお母さんはおっちゃんの話し相手になっているが、高校生の娘さんは超おとなしくて、ほとんど何もしゃべらず、写真ばかり撮っていた。こんなシャイなアメリカ人もいるのね。小野さんが「フランスでワインの勉強がしたい」と言った時だけ、「私もフランスに行きたいの」と目を輝かせていた。可愛い!

      

ずっときれいな景色が続いていたのだが、バスの中から撮った写真はこんなのばっかりになってしまった。残念。小野さんが隣で、「天気が良ければね」とずっと言っていた。天気のいい時のクライストチャーチを見せたかったんだろうな。私も見たかった! 次回は夏がいいな。

天気はさえなかったけど、一応クライストチャーチの主要なポイントは見て回り、あちこちに普通に羊が群れている光景を自然に眺めながら、また元の大聖堂に戻って来た。おっちゃんに「ありがとう」と言い、アメリカ人母娘に「明日またクィーンズタウンで会うかもね」と言い、バンを降りた。

さあ、どうしようか。とりあえず目の前にある大聖堂の中に入ってみようという事になった。だってこれがクライストチャーチの目玉商品だしね。驚いたことに小野さんも今回が初めて中に入るらしい。えー!?

大聖堂の中では特に礼拝が行われているわけではなく、観光客がゆっくり展示物を見たり、写真を撮ったり、椅子に座って休憩したりしていた。天井は木組みが施されており、そのせいか質素なんだけどあったかい感じがした。

出口付近で塔へ登る入口を発見。好奇心旺盛な私は、乗り気じゃない小野さんを無理矢理説得して、チケットを買う事に成功。入口を管理しているおばさんにチケットを渡すと、塔に登る扉を開けてくれた。「行ってらっしゃい」という声とともに中に入って階段を目にしてすぐに後悔した。おばさんが扉を閉める前に、「ちょっと待って、何段あるの?」と聞いたら、「150段よ」と涼しい顔で言われ扉を閉められた。ヤラレタ!

螺旋階段というか塔の先端まで真っ直ぐ伸びた鉄柱の回りをグルグル回りながら、「今何段?」「まだ?」「あとどれぐらい?」とか意味のない事を言い続けてようやく展望室に到着!きっと素晴らしい景色が広がっているはず……

       

うーん、はっきり言って微妙。この労働が報われたと言う実感には程遠いなぁ。東西南北に出口があって一応全部チェックしたけど、どれもイマイチなんだよなぁ。高さが中途半端なのかなぁ。「登ったけど大した事ないってことを経験したことが大事だよね」と小野さんと納得し合って、「さっ、帰ろう」と、とっとと降りたのでした。あー、足が疲れた。

この後ショッピングに行き、私達の長い夜はまだまだ続くのである。

つづく

 

 

      


NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目市内~郊外

2008-07-30 20:56:37 | ニュージーランド

バンに乗り、発進するのを待っていたら、何の前触れもなくいきなりガイドのおっちゃんの声がマイクを通じて聞こえてきた。車は動かないけどマイクの声だけは抑揚なく続いている。あれっ、と気づいたら唐突に市内観光は始まっていた。どうやらクライストチャーチ大聖堂について説明をしているらしいが、困ったことにニュージーランド英語が全然聞き取れない。その上超早口。後で聞いて分かったのだが、NZ人は早口の人が多いらしい。こんなのんびりした環境なのになぜ?

参ったなぁ、こんな英語聞いたことないよ、その上バンは止まったままだし、つまんない、と思っていたら突然バンが動き出した。でも、30メートルぐらい進んで、次のポイントに止まってまた説明が始まった。結構キッチリ説明するツアーらしいことが分かったが、私にとってはおっちゃんの声が一方通行で頭の上を通り過ぎていくだけ。だから最初に言っておきますが、何も覚えていませーん。

       

       

これは"Botanic Gardens" の中にあるお家で、瀟洒な家が20軒ぐらい川沿いに並んでいた。この公園はPublic なので誰でも自由に出入りでき、対川沿いのお家も好きなだけ見て行ってねって感じ。このエリアに家が持てるのは成功の証らしいが、バスの観光客にじろじろ見られて、写真まで撮られて居心地がいいのだろうか?NZでは夏の間は"Private Gardens" ツアーなんてのも企画されている。要するに人ん家の庭に行って、じろじろ見て帰ってくるツアー。ガーデニングにはかなりこだわる国民のようだが、それにしてもNZの人ってオープンなんですね。

       

"Sign of the Takahe" というお城みたいな建物の中にあるレストラン。市内から約30分ぐらいの郊外の丘の上にあって、昔はハイキング客のレストハウスとして使われていたらしい。レストランの営業はディナータイムだけで、昼間は下のリビングでお茶が飲めるようになっていた。

ガイドのおっちゃんに「日本のプリンセスが来たんだよ、"なみなみ"っていう名前のプリンセスがいるだろう」って言われ、誰のことを言っているんだろうと思っていたら、レストランの中に「紀宮さま」の写真を発見した。「なみなみじゃなくて、のりのみやだよ」って教えてあげたのだが、おっちゃんは「のりのみや」が発音できなかった。「なみなみ」って聞こえるんだろうか?不思議だ。

       

レストランから見える景色。写真じゃ全然分らないけどうっすらと虹が出ていたんです。きれいだったー!高台から海を眺める景色も実際はきれいだったんだけどなぁ。

レストランでのコーヒー1杯分はツアー代金に含まれていて、おっちゃんがこっちこっちとリビングに手招きをしていた。暖炉の前でコーヒー飲みながらくつろいでいたら、ロスから来たお母さんが、ロスで新築の家を作る場合は法律で暖炉が作れなくなると言っていた。どうやら大気汚染を防止するための政策らしい。「馬鹿げてる」とお母さんはかなりお怒りの様子だった。

おっちゃんの娘は日本に留学していたらしいことを知った。日本人の留学生もホームステイさせたことがあると言っていた。へぇー、案外日本通なんだ。いい人そうだな。

コーヒー飲みながら少しづつ仲良くなってきた私たちは、またバンに乗り込んで残りの観光を続けるのであった。

つづく

 

 

 


NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目市内

2008-07-27 19:31:34 | ニュージーランド

大聖堂広場にあるインフォメーションセンターで、ワイパラのワイナリーツアーに参加できるかどうか聞いたところ、そのツアーはもう出発してしまったのでダメだと言われ、半日市内観光に参加することにした。要するに「はとバスツアー」みたいなものです。バスの出発時間までに小一時間あったので、街中のデパートに行ったり写真を撮ったりして過ごした。



写真はクライストチャーチ大聖堂で150年ぐらい前の建造物。英国ゴシック様式の教会らしい。この銅像は教会を建てた人か何かだと思うが、鳩が頭の上に乗っているのが面白くて撮ってみた。

前に回ってみるとなんと、

頭から顔にかけて鳩の糞だらけで、顔がまだら模様になっていた。可哀想だけど、大笑い。銅像ってあんまり高いところに作るもんじゃないんですね。鳩のえじきになるなんて、作った人にとっては想定外だろうな。小野さんに「何一人で笑ってたの?」と言われ、「顔がすごいことになってた」と教えてあげた。

これは市内を走るトラム。約20分で市内をグルグルっと一周して帰ってきます。

小一時間ぐらい街を歩いたら、方向音痴の私でも大体の位置関係が分かってきた。実はとっても小さい街で、道路はきれいに碁盤の目に広がっているので、適当に歩いていてもちゃんと見覚えのあるところに戻ってこれる。とっても私向きの街で、すぐに馴染んでしまった。「安全だし、分かりやすいし、歩きやすくていいね」、なんて能天気に浮かれながら言ったら、「私が一緒だからでしょ!」とカツが入った。はい、その通りです。

バスツアーの出発時間近くになり、集合場所に向かったら小さなバンが止まっていた。「はとバス」じゃなくて普通のバンで、お客は私達の他に、ロスから来たアメリカ人の母と娘の2人。たった4人の客とドライバー兼ガイドのおっちゃんの5人で、バンで巡る市内観光が始まったのでした。

つづく

 

 

 


NZ旅行記 クライストチャーチ編 2日目朝

2008-07-26 21:17:46 | ニュージーランド

が鳴った。「あれー、ごめん。まだ寝てた?」と明るい声が電話の向こうから聞こえてきた。「うん」とも「うーん」ともつかないような声を喉の奥から絞り出した。「あのね、今日大学行こうと思ったんだけど、朝ジェーンから電話がかかってきて……、だから今日大学行かないことになったから遊べることになった!」と一気にまくしたてられ、自分がどこにいて、今日は何をする日で、今はどういう状況か数秒の間に焦点が定まった。「嬉しい!じゃあ今から準備をするから1時間後に!」ということになり、ホテルのロビーで1時間後に会うことになった。

なぜ寝坊したかちょっとだけ弁明すると、今朝は早起きしてヨーロッパ・カップのファイナルをテレビで見たのであった。正確に言うと見たというよりベッドの中から眺めていたのだが。日本と3時間時差があるNZでは試合開始は朝の7時。昨日街中にあるスポーツバーの看板でチェックし、一瞬「早起きして見に来ようか」、なんて無謀なことを考えたりしたが、そこまでしてスペインVSドイツを見てもね、ってことになりやめた。

試合の結果が気になったのは、うちの会社のスイスジャーマンの社長に、「どっちを応援するの?」と聞いたら、「当然スペインだ!」と断言していたのを思い出したから。「スイスジャーマンなのに何でドイツじゃないの?」と単純な疑問をぶつけてみたら、「ドイツ人以外でドイツを応援するヨーロッパ人なんていない!」、との事。何をくだらないことを聞くんだ、当たり前だろうって感じで社長は言っているが、この辺りの感覚は分からないなぁ。とにかく彼の家族や友人達の間では一人としてドイツを応援する人がいない事だけは分かった。スペインが1ゴールを守りきって優勝したのを見てホッとしてまた寝てしまった。

電熱ポットでお湯を沸かしてインスタントコーヒーを作った。コーヒーは安っぽいインスタントなのに、コーヒーミルクだけは大事そうにきれいにトレーに並べられて冷蔵庫の中にある。テレビをつけてみた。CNN、BBC、ローカルニュース、スポーツ、お天気、ディスカバリーチャンネル、映画…、あれっまたCNNに戻った。もしかしてチャンネルこれだけ?後で小野さんに聞いて知ったのだが、小野さんの家も一応衛星は入っているけど、5~6チャンネルぐらいしか映らず、つまんないからほどんど見ないらしい。

外の天気は朝からのちのちのちのちって感じではっきりしない。ちょっと肌寒いが日本から着ていったトレーナー素材のパーカーで十分過ごせそう。ロビーに下りてソファーに座ったら、通りの向こうから小野さんが走ってくるのが見えた。

ホテルから歩いて3分ぐらいの所にある人気のベーカリー(コペンハーゲン)でブレックファーストを食べることにした。ガラスケースの中にパンやケーキやパイが並んでいる。全部美味しそう。ビーフとチーズのパイを選んで温めてもらい、カプチーノをオーダーした。濃厚なデミグラソースがチーズと溶け合ってパイの中からあふれ出てきた。美味しい! ここで今回の旅行で初めてスーツを着たビジネスマンを見た。珍しい人を見たような感覚。一応この辺りはオフィス街なので、たまにスーツを着た人を見かけるらしい。たまにってどういうこと?

ベーカリーを出て、今日の軍資金をATMで下ろし、インフォメーションセンターのある大聖堂広場に向かった。

ようやく旅行らしくなってきたぞ。

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 1日目夜

2008-07-23 21:09:00 | ニュージーランド

NewZealand Cuisineを食べに行こうということになり、歩いて川沿いのオシャレなレストランが並ぶエリアに行った。お店の前はオープンテラスになっていて、ストーブにあたりながら外で食べているカップルも居る。ヨーロッパの一画に居るみたい。1軒1軒メニューを覗きながら、お店の賑わい具合を見ながらどこにしようか、店の前を行ったり来たりした。だがどこの店も繁盛しているという状況からは程遠く、店の中には数人の客しか居ない。小野さんに「空いてるね」と言うと「日曜日だからね」という回答。ふーん、ニュージーランドの人は日曜日にレストランには行かないんだ。

ところで一体何がNewZealand Cuisine なのかイマイチ分からない私たちは、メニューとしばらくにらめっこしていたら、中からお店の人が出てきた。「NewZealand Cuisineが食べたいんだけど」と言うと、「カンタベリーのラム肉がお薦めだ」と言う。やっぱりラムなんですね、NZは。とりあえずラムは押さえておこうと思い、このお店に入ることにした。

お店の中には年配のカップル客が一組居るだけ。好きなところに座ってくれと言われても、広すぎてどこに座ったらいいのか。ちょっと寒そうだけど入り口近くの川が見えるところに座り、あらためて店の中を見回してみると、内装は現代風で天井が高く奥にバーカウンターがある。こんな様な店、六本木にあったなぁ。

Appetizerにムール貝を注文し、Main をお薦めのカンタベリーのラムにした。小野さんが、ムール貝に合うワインは何がいいか楽しそうに聞いている。こういう会話をしている時の小野さんは本当に楽しそう。なかなか決まらないので、ウェイターが迷っているワインを2種類ティスティングさせてくれると言う。もちろんサービスで。へぇー、優しいな、その上ちょっとカッコイイ。

ムール貝はトマト味で美味。との相性もバッチリ。ウェイターは暇なのか、ワインはどうだ、料理はどうだと何度も聞きに来る。ウェイターにお財布を失くし、それが見つかった話をしたら、自分の事のように喜んで、「見つかって本当に良かった。NewZealand はいいところだろう」と自分の国を誇りに思うような事を言った。私も思いっきり、「NewZealand は素晴らしい!」と褒めちぎった。

Mainのラムが出てくるころには、私はかなり酔っ払っていた。良く考えたら朝からずっと飲んでいる。遡れば飛行機の中でもを飲んだし、空港でも飲んで、小野さんの家で2杯飲んで、そしてレストランでこれで3杯目?でもあんまり悪酔いしないのは良いワインだからかな?

ラムを食べながら、店の外でメニューを覗いている客が入ってくるかどうかそんなたわいもない話をした。ウェイターが呼び込みに勢い良く出て行くのを見ながら「がんばれー!」と心の中で声援を送ったが、ことごとく失敗している。それにしてもこんなに空いていて商売が成り立つのだろうか?ほとんど貸切状態。他人事ながら心配になってしまう。

とどめのデザートのボリュームに圧倒され、お腹いっぱい大満足で店を出た。二人で$100ちょっと。クォリティの高さと量を考えれば日本よりもちょっと安いのかな?

もう一度川沿いを歩いてホテルまで戻った。時間はまだ9時前なのに、ほとんど人が歩いていない。「人が歩いてないね」って言うと「日曜日だからね」と言う答え。そうなのかなぁ?

明日は午前中は小野さんは大学に行くので、1時ぐらいにホテルで会おうということになり別れた。何だかいろんなことがあった長い一日だったなと思いながら、ワインの酔いと眠気で頭がもう働かない。半分眠っているような状況で、着替えて顔を洗ってベットに潜り込んだ。

明日はどんな1日になるんだろう。

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 1日目

2008-07-22 22:54:34 | ニュージーランド

まだ外は明るく、ディナーの時間には早すぎるので、ホテルを出て小野さんの住んでいるマンションに行くことにした。ホテルに来た時に比べると、胸のつかえが全て一掃され、重いスーツケースからも開放され、げんきんな私は打って変わって晴れ晴れとした足取りになった。

小野さんのマンションはホテルから歩いてすぐのところにあると聞いていたが、本当に歩いて5分ぐらいのところだった。すごいローケーション。東京に置き換えてみると、銀座の三越前から歩いて5分とかそんな感じ。マンションの外見もモダンな造りで、回りの建物と比較しても明らかに高級 すごいなぁ。

エレベーターに乗ってみるとドアが2つある。「これ何?」と聞いてみると、一つはゴミ置き場専用出入り口らしい。なるほど、ゴミを持ったままエントランスに出ることなくゴミ置き場に直行できるというのはGOOD IDEA さすが高級マンション。ニュージーランドって進んでいるんだなと関心。

エレベータを降りると通路全体にいい匂いが漂っている。香料会社に勤めている私は、匂いには敏感にアンテナが働く。天井近くに芳香剤のボックスのようなものがあるのを発見した。「あそこから匂ってるのかな」って聞いたら、「気がつかなかった」と言っていた。住んでいるとそんなものかな?

部屋は1DKで一人暮らし用にコンパクトに作られている感じがした。聞けば仕事で短期滞在する人が多く住んでいるらしい。日本で言うところのウィークリーマンションですね。家具も全部付いていて快適そう。海外で一人暮らしなんてしたことのない私は、ふと私だったらどういう風に暮らすんだろうなんて考えたりした。日本でやっている生活以外の生活がイメージできなくて、そういうことに対する想像力って案外乏しいのかなって思った。

ワインを勉強している小野さんの家には、勉強用のワイン()がたくさんあって、早速「白がいい?赤がいい?」と聞かれ、お薦めのリースリング(白)で乾杯した。 美味しいです(涙)。あー、ニュージーランドに来て良かった。いろいろあったけど、小野さんの家でこうしてワインを飲めるところまでたどり着けて本当に良かった。

最近私はプレゼントはオーデコロンと決めているのだが、日本からお土産に持っていったローズ系のオーデコロンも喜んでもらえた。

そしてこの後ディナーに行って延々と飲んだくれるのである。

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 Part2

2008-07-21 11:11:46 | ニュージーランド

フロントから電話があり、オークランド空港のLost Property の電話番号を教えてもらった。電話してもどうせ、「ない」って言われてガッカリするんだろうなと完全に戦意喪失している私は電話をかける意欲が沸かない。その上英語だしなぁ。

小野さんの方に向き直り、「小野さん、かけて」ってちょっと出来心で頼んでみたら、「何であたしが?」とキッパリ言われ、怒られた。あー、すみません、散々迷惑かけておきながら、その上頼った私が間違っていました。おっしゃるとおり、自分でまいた種なので自分で落とし前つけます。あー、人生って厳しい。

電話はすぐにLost Property につながった。国内線ターミナルのCafeにお財布の落し物がなかったかどうか聞いてみた。名前を聞かれ、お財布の形状を聞かれ、内容物を聞かれた。何やらチェックしている様子。すると電話の主は驚くべき事を言った。「今朝、一つお財布の届け物がある」と。えぇー、まさか…。 急に目が覚めた様に感じた。小野さんに「お財布の届け物が一つあるって言っているよ」と伝えると小野さんも驚いた様子。

しばらく待たされた後に、「コーチのお財布の届け物があります」と言われた。えっ、信じられない、それ私のお財布だ。OH MY GOD 続けて「あなたの名前のクレジットカードが2枚入っています」と言われた。えぇー、クレジットカードまで無事だったんだ。でもまさかお金はないだろうと思ったら、「キャッシュが$420入っています」と電話の主が言った。えー、本当に、本当に、本当にキャッシュまで無事だったの 「信じられない、信じられない」を電話口で繰り返した。だって本当に信じられない 電話の相手も明るい声で、「良かったですね!」と嬉しそうに言ってくれた。

今私はクライストチャーチに居て、7月5日にもう一度オークランド空港に行くのでその時までお財布を預かって欲しいと伝えると、Confirmation # とOperation Center の場所を丁寧に教えてくれて、7月5日にここに来れば受け取れると教えてくれた。

電話口で何度も、「本当に嬉しい、ありがとう 」と繰り返した。

電話を切ってからも、今言われたことが現実に起きたことだとは信じられなくてしばらくぼんやりしていた。今時お財布をなくしてお金が戻ってくる国なんて他にあるんだろうか?日本でもお金が戻ってくるなんて、過去の古き良き時代の話になっている。ニュージーランドってなんて素晴らしい国なんだろう。お財布見つけて中身を抜き取らずに届けてくれる人がいるなんて…。ニュージーランド、バンザーイ 

そして気がついてみれば、朝から起きた一連の事件は全て見事にリカバリーしてしまい、精神的な苦痛はあったものの、金銭的な損失はゼロ。きっと今回の旅行は旅行の神様がついていてくれるに違いないと、自分の運の強さを再認識したのであった。

そして私のニュージーランド旅行はようやくここから始まる。

つづく


NZ旅行記 クライストチャーチ編 Part1

2008-07-20 12:10:34 | ニュージーランド

空港からに乗り市内に向かった。小野さんが慣れた手つきでSUICAみたいなプリペードカードでバス代をまとめて払ってくれた。空港の無機質な空間から開放され、窓の外を見ながら人が住んでいる町の暖かさにホッとした。

それにしても空港で過ごした数時間、ジェットコースターのような体験だった。お財布を失くし真っ青になっていたことなんて、遠い昔のことのように思えた。小野さんが、「一応オークランドの空港に電話した方がいいかもね」って隣で言っているのを聞きながら、「うーん」と気のない返事をした。お財布のことはもう忘れよう!

バスは20分ぐらいでホテル近くのバス停に着いた。ここがクライストチャーチのダウンタウンなのかなと思いながら、バスを降りた。小雨が降っていたので、町並みを見るのは後回しにして、とりあえずホテルに急いだ。

Copthorn Central Hotelはゴージャスな装飾というのとは程遠いが、シンプルなホテル。日本だったら地方のプリンス系って感じかな?フロントに行くと「こんにちは」と日本人に挨拶された。なんでいきなり日本人?小野さんもビックリしていた。

Expediaで予約した時のメールコピーを見せてチェックイン手続きをしていたら、「クレジットカードをお願いします」と言われた。あー、きたきたと思いながら、「えー、あの実は…」とお財布を失くしクレジットカードは解約されたことを説明した。フロントの日本人はお財布を失くした私に同情的な顔見せると同時に困ったなという顔の両方を見せた。クレジットカードがない場合はキャッシュで$200 のdeposit が必要になると言われ、お金持ちの私は即金ポンとキャッシュで払った。どうだ参ったかって感じ。

さっきの小野さんの言葉がふと思い出され、「一応オークランドの空港に電話でお財布の落し物があるかどうか聞いてみようと思うんですけど」と言ってみたら、「そうした方がいいと思います。電話番号お調べしましょうか?」という答えが返ってきた。10分以内に部屋に連絡してくれるというので、とりあえず部屋に行って待つことにした。

部屋は殺風景だが、一人で宿泊するのには十分なスペースがあった。必要なものも全て揃っていて何も問題ない。スーツケースを置いてベッドに座ったらようやく緊張感から開放された。小野さんと部屋の点検してあれこれケチつけたりしながら、フロントからの電話を待った。

つづく