著者、金融評論家、冒険家、そして世界的に成功している投資家でもある。
1990年~1992年には、6大陸をバイクで10万マイル走るという、生涯の夢を実現。その功績はギネスブックに記録された。
個人投資家として、彼は自分が投資を念頭に置いて旅した国々を常に分析。バイク乗り投資家としての彼の独特な旅を
『冒険投資家ジム・ロジャーズ世界バイク紀行』という記録を残した。1999年にはミレニアムアドベンチャーにも乗り出し、
3年かけて世界一周。これは彼の3度目のギネス記録となった。116か国、24万5000キロを走破した。
- 21世紀は中国の台頭。中国は社会主義と言われているけれど、最高の資本主義の国。
- 日本は貯蓄が多いが、中国は投資の国
- 50年前に日本が出てきて、40年前にシンガポールが出てきて、30年前に中国が出てきた
- 今後も中国が世界を変えていく。多くの人は嫌だと思っているけど、事実を伝えている。
- 19世紀のアメリカはひどい内戦状態にあったけど、これから脱して20世紀は成功した。
- 中国は問題を抱えているけれど、その問題を生かして、良くなっていく。
- 2013年に習金平主席は、「政府よりもマーケットの方が賢く、マーケットが最終的な決定要素を持つ」と言った。
- 日本は短期的に投資をするにはいいが、長期的にはダメ。通貨の価値を下げて経済が良くなった例はない。
- 外国人投資家は日本のブルーチップに投資をする。
質問コーナー
Q: 注目している国は?
A: ロシアの株式市場
- ロシアは40年間悲観的だったが、今はその見方が変わっている。
- ロシアは天然資源が多い。
- 農業において明るい
- アメリカ、インド、イギリス、オーストラリアの農業従事者で高齢者の自殺が高い
- これからは農業で変化が起こる
Q: 何に興味があるのか?
- 投資のヒントはTVで見たことではなく、自分自身がたくさん知っていること、情熱を追いかけられること、それをやっていると毎朝楽しくおきられること。
- 数字と会計を読んで理解することが大事。
- 成功しなかった人のストーリーを読んで学ぶ。
Q: 日本の農業について
- 66歳が日本の平均的な農業従事者の年齢
- 農業をやるには、農業が好きと言う気持ちが必要
- 日本はもっと開放策を取るべき。過保護しすぎると低迷する。競争は必要。
- 日本人は何でもできるはずなので、市場に決定させればいい。雨降って地固まる。
Q: エコマーケットとして注目している国は?
A: 中国
- 水質や食品の安全性は今はひどい状態であるが、中国は改善したいと思っている。
- 中国政府は多くのお金を環境関連のビジネスに払おうとしている
Q: 日本と中国のビジネス関係について
- 日本以上に成功した国はない
- 日本は日本の汚染問題を解決し、中国の汚染問題にも協力できる
- 中国の農業はボロボロ状態なので、日本は農業の技術協力ができる
- 昔日本人が世界中を旅行したように、今は中国人が世界中を旅行し始めた。国も観光にお金を出している。
- 日本人が1億2000万人なのに対し、中国人は3億人。その人たちが一気に旅行を始めたので、どこに行っても中国人を見るようになる。
- 中国は教育に非常に熱心。日本の教育を中国に輸出する。
Q: 感度を高めるには?
- 今の時代はweb やインターネットを使って簡単に情報を得られる。
- 昔は5カ国の新聞を取り寄せて読んでいた。
- エチオピアの事を知るためには、エチオピアの新聞と隣国の新聞を読んでいた。
- 一つのことについて一人の意見だけを聞くのは良くない。
- 6カ所から意見を聞いて、自分で判断する。
Q: 自分の子どもの教育について
- アメリカの教育は受けさせたくなかった。
- 将来はアジアの時代だと思っているので、北京語を習わせるためにシンガポールに住んだ。
- アメリカの教育は、自尊心を育てようとする
- アジアの教育は、自尊心は自分の力で育てようとする。
- 成長するためには、自分の家から離れたところで教育を受けるのが大事。
- 教科書よりも、人から学ぶことが大事。
- 娘には6つの貯金箱を与えて、お金の教育をしている。米ドル、ユーロ、中国元、など
- 大人になった時に子供の頃にやっていて良かったなと思うことは、金融の大切さを学んだことと、外国を知る事。
Q: 失敗から学んだこと
- 失敗すると多くの人は落ち込んで戻ってこない
- try try again ずっとがんばろう、粘りづよく
- 才能があっても成功していない人は多い、頑張る力のある人が成功する。
- 運のいい人は、ちゃんと宿題をやっている人
- 準備している人のところに運は来る
Q: モチベーションについて
- 大学生の時に、ウォールストリートでバイトをして、株式市場の予測をしたらお金をもらえた。大好きなことをするだけでお金をもらえる。何に自分の情熱を注げるか。
- 最高のギフトは二人の娘、6歳と11歳
- 誰よりも夕食を一緒にしたいのは、二人の娘。
- それまでは、両親という分野が分かっていなかった。空港で家族連れを見ると、最悪だと思っていた。
- 今は、子供が最大の目的、子供が原動力
Q: 子供に教えたいこと
- 自分でものを考えること
- 自立する、世の中のことに好奇心を持つ
- 世の中のことに懐疑的になる。報道されていることは正しくないことを知る。
- 自尊心は自分で努力して得る。アスリートが、早く走ることで自尊心を得るように。
今回は日本にとっていろんな意味でマイナスイメージの中国に対してこんなにポジティブなとらえ方をする人がいるんだ・・・と驚いたようです。
日本で言われている報道だけで中国を判断するのは正しいことではなさそう、と私も感じました。
ジム・ロジャーズの言っていることが正しいかどうかも疑問。投資と一緒で、自分で判断しなければいけないってことですよね。
自分の頭の中だけでも、狭い日本から飛び出さなきゃと思いました。