ジャコウネコの排泄物から作る、コピ・ルアクという希少価値の高いコーヒーはご存知ですか?
日本でこのコーヒーの話は聞いたことがあったのですが、まさかここで出会えるとは。
出会いはいつ訪れるかわかりませんね。
そしてこのコーヒーの生産者(労働者?)がこのケージに入った猫ちゃんです。
この会社のオーナーの働き者の猫ちゃん40匹が、毎日コーヒーの実の赤い部分をせっせと食べて、それがお腹の中で発酵されて、
7~8時間後に糞と一緒に排泄されて、それを拾い集めて、きれいに洗って、乾燥させて、その後で一粒一粒皮を手でむいて、
中のコーヒー豆だけを取り出し、それを焙煎したものがコピ・ルアクとなるそうです。
こちらの茶色い方が、排泄物を洗って、乾燥させているものです。臭いにおいは全くなし、コーヒーの匂いもしない
乾燥豆みたいな状態になっています。実際に触ってみると、軽くてスカスカ状態。こんなものが本当に美味しいのか?
この会社の社長さんの、どこで覚えたのか、変に慣れている日本語と同じぐらい怪しい… とこの時は思っていました。
谷中のコーヒー店(満々堂)で1杯1700円で売られていますという、日本のTVの録画を見せられ、よその土産店で売っているのは、5%ぐらいしか
コピ・ルアクが入っていないけど、うちで売っているのは正真正銘100%の本物だということを、さんざん聞かされて、「飲んでみたい…」
という気持ちが高まってきたところに、出てきました、試飲用のコーヒーです。
土産を買わせるための最終ステップに入ってきました。
ここで評価されなければ買ってもらえないので、最後のパフォーマンス、勝負どころです。
さぁ、日本人の味覚を満足させることができるのか~~~
勝負を挑まれましたが、あっさり白旗を上げちゃいました。
それもほぼ全員がお土産用に5個、10個とお買い上げ。簡単なものですね~(笑)
でもなぜ買ったかというと、素直に美味しかったから。
しっかりしたコクがあるのですが、のど越しがすっきり爽やか、今まで飲んだコーヒーの中でも、かなり美味しいレベルに入ります。
味に感動させられた上に、『谷中の満々堂で飲めば1杯1700円のところが、ここで買えば10杯分で1500円』
これはお値打ちです。もちろん、谷中のコーヒー屋までわざわざ行って、ジャコウネココーヒーを飲めばの話ですけどね。
ところで、私が未だに疑問に思うのは、『40匹の猫が1日に排泄する糞の量って一体どれぐらいなんだろう?』ということです。
これだけのコーヒーの生産量を40匹の猫で賄っているとしたら、相当過酷な労働を強いられているのは間違いないですよね。
ここには、何かからくりがありそうです。
ところで、世界最高峰のジャコウネココーヒーを生産するインドネシアは、コーヒーの味には相当なこだわりがあるのでは?
と思うかもしれませんが、ホテルの朝食バイキングで飲んだコーヒーは、味も香りも全くなくて、ウーロン茶のようなコーヒーでした。
いえ、あれはウーロン茶でした。
インドネシアのコーヒー文化はいろいろな意味で奥が深そうです
ジャコウネコ等、調べました。
2008年に50キロだったコーヒーの出荷量は、09年には300キロ、10年には1.2トンに急増。猫の数が計算上24倍。猫の野生と飼育という言葉が浮上します。
野生の猫は、より良い豆をかぎわけ食べるので高価。飼育猫はエサを食わされているので少し劣るかもしれないと。魚の天然と養殖の違いでしょうか?
こぼれ話として、臭腺のじゃ香臭がある分泌液が香料、香水、漢方薬にもなるそうです。あのユンケルにシベットという名前で入っているらしいです。このあたりは、直子さんが詳しいと思います。
でも、野生のネコなんて、さっぱり見かけませんでしたよ。
コーヒー農園は見せてもらえなかったし、どこにそんなに猫がいるのか?この猫は、良い豆を選んで食べるから、だからジャコウネココーヒーは品質がいい、と怪しい社長が言っていました。猫って、ネズミを捕る以外、役に立たないと思っていたけど、活躍の場があったのですね。
満々堂レポート待っています。