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マゼンタの花、アネモネ

2024年05月17日 08時00分00秒 | キンポウゲ科
2024.04.19撮影

マゼンタの花シリーズを続けます。今日は、アネモネ(Anemone coronaria)です。

学名 Anemone coronaria
英名 Windflower
通称和名 アネモネ
和名 ボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)
キンポウゲ科(Ranunculaceae)イチリンソウ属(Anemone

学名で言うところの「アネモネ属Anemone」は、日本語では、「イチリンソウ属」と言います。


2024.05.05撮影

アネモネの花の色は、マゼンタ、赤、紫、白・・・上の画像には、白はありません。画像中右上、アネモネよりも高いところに咲いている花は、黒いチューリップです。

このアネモネは多年草(宿根草)なんですが、バンクーバーの気象条件はこれを育てるのにギリギリで、真冬にマイナス15℃とかが何日か続くと、なくすことになります。ですから、バンクーバーでこのアネモネを育てるには、一年草として育てる覚悟がないと、泣くことになります。わたしは、泣き泣きを数回経験済みで、今回(=来年の春)はどうなるか、今から期待と不安・・・

今日は、同一個体の花の成長を追ってみたいと思います。

 
2024.04.13撮影               2024.04.16撮影

去年新たに植えたアネモネが、今春4月半ばになって、ツボミをふくらませ始めました(左上の画像)。最初は下を向いていたのですが、3日で横向きになりました(右上の画像)。この時点で、花の色は、赤なのかマゼンタなのか、はっきりしませんでした。

ツボミの「下」についている葉は、花の向きの変化に伴い、傘(左上の画像)から屏風(右上の画像)に変わりました。葉っぱは、ぴろぴろ、ギザギザ、しています。そして、これは、後で分かったんですが、葉っぱに赤い縁取りが出るのは、このマゼンタのだけです(うちのアネモネからだけ言えば)。

 
2024.04.18撮影               2024.04.19撮影

数日して、花びらがきれいにマゼンタに発色してきました(左上の画像)。ここでも、葉の縁が赤いのが見えます。そして、すぐに、右上の画像のように、花が上を向いてきました。これが、冒頭画像です。冒頭画像の方で見るとわかりやすいのですが、花びらの外側に結構毛がついているんですよね。「毛」じゃなくて、「産毛(うぶげ)」というべきですか。

このころは、まだムスカリ(Muscari)が咲いていました。左右の画像とも、左後方に見える青いのがムスカリです。アネモネのすぐ後ろに見えるのは、黒いチューリップの葉です。

2024.04.20撮影

そして、花が開きました。真上から覗きこむと、中央に黒っぽく、メシベとオシベが見えます。全開の画像は、たまたまありません。

 
2024.04.22撮影               2024.04.22撮影

アネモネは、他の多くの花のように、夜間つぼみます。上の画像は、陽が陰ってきた時刻のもの。左側は、ほぼ真横から見た姿、右側は、真上から様子です。メシベもオシベも見えません。


2024.04.26撮影

咲いてから5日以上たった花で、花びらがくたびれかけています。花びらの色と質感から、それが見て取れます。この画像は、日中に撮影されたものなのですが、雨が降っていたので、やや薄暗く、このように、花が半開きにしかなっていません。

花の内側の中央の方に、粉状のものが散らばってくっついていますが、それは、花粉のはずです。

オシベとメシベをお見せしたく思いましたが、ちょうどシベのうまく見えるマゼンタの画像がありませんので、他の色の画像を援用します。

 
2024.04.26撮影               2024.05.02撮影

画像中、中央にびっしりと固まっているのが、メシベです。オシベはその周りを取り囲みますが、花が若いときにはオシベの花糸は短く、ヤクの部分が直接メシベにへばりついているように見えます(左上の画像)。時間が経つと、オシベは花糸を伸ばし、先端にあるヤクがふらふら揺れるかと思うぐらいになります(右上の画像)。

赤いアネモネについてつけ加えれば、赤いアネモネには、花びらの根本(=花の中央)が白くなるものが多いようです。そして、その白い部分が、花の日齢に従い広がっていきます。

アネモネ(Anemone coronaria)の種小名 coronaria は、「王冠のような」という意味です。これは、オシベの姿を王冠に見立てたものです。ということは、メシベの詰まった部分は、人の頭、ということになります。

2024.05.02撮影

5月に入り、ここまで観察してきたマゼンタの個体の花が、終わりに近づいてきました。これは、上から眺めたものです。花びらがひらひらしています。


2024.05.05撮影

上の画像では、右側で一番背の高いマゼンタの花が、今回見た個体です。もう花びらが落ちる直前です。画像左側奥は、ムスカリがタネになっています。これだけでも、季節の推移が感じられます。

終わろうとしているマゼンタの花と、その下方に見える、これもマゼンタの花は、花びらがぴらぴらしています。それに対し、画像左下に写るマゼンタのアネモネの花びらは、丸い形をしています。同じアネモネの「1袋」を買ったにしても、形質がやや異なるんですね。

以下の画像は、その丸い花びらのアネモネです。まだ開ききっていません。若いお肌は、ぴちぴちしていますね、うん。それでも、産毛が見ますことよ。


2024.05.03撮影



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2 コメント

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Unknown (kumaneko48)
2024-05-19 06:27:19
flowerさんの庭には、いったい何種類の花、植物が咲いてるんだろう。
画像がほんと綺麗。上手に撮りますね〜。
マゼンタのカラーは、華やかで愛らしくて良いですね。『大人可愛い』というか。お洒落な色
私、赤紫の持ち物が断然多いです。アクセントに使用しているカラーです。

我が家の庭はは、ツツジ、木蓮、紫蘭、オオデマリが終わりサツキの花が咲いています。
最近、アマリリスの花を友人に株分けしてもらって、朝になると大輪の花が咲くのをみるのが楽しみです。
裏のお家の庭は、薔薇好きのご夫婦が薔薇の手入れをやっていて、時々2階の窓から声をかけています。

春になると、ここ周辺の住宅街のフェンスや庭に木香薔薇(モッコウバラ)が咲き出します。
凄く好きな薔薇です。
でも、薔薇を育てたことが一度もない私の庭には薔薇は一本もありません。
kumanekoさんへの返信 (flowerconnection)
2024-05-20 09:57:37
kumanekoさん、コメントありがとうございます。
うちの庭の花の種類は、そんなに多くないんです。そろそろ記事が「繰り返し」に入りました。
樹木が大きくなる前は、い〜〜っぱい育てていたんですが、今は日当たりの制限があるので、あまり自由にできないんです。そうか、こんなの育てていました、でも、なくしました、という記事でもいいかも、と思いつきました。
うちには、木に咲く花は、ほんの少数。モクレンも欲しいんですが、そんな場所がない。
わたしは、バラはどうすればいいのかわからないので、なるべく導入しないようにしています。そうだ、バラとの格闘も書けばいいのか。
今日は、kumanekoさんにコメントをいただいたために、いろいろアイデアが湧いてきました。どうもありがとうございます。
なお、画像は、コンデジをすべてオートで撮ったものです。ほめてくださって、うれしいです。一眼レフからコンデジに切り替えてから、簡便さの方を優先しています。

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