会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

韓国取引所における株式上場(IPO)概要(あずさ監査法人より)

韓国取引所における株式上場(IPO)概要

あずさ監査法人のサイトに韓国取引所の株式市場(特に新興企業向けの「コスダック市場(KOSDAQ)」)への上場について簡単な解説が掲載されていました。

これによるとコスダック市場には次のような特徴があるそうです。

・世界の新興市場(Alternative & SME)の中で、コスダック市場は売買代金基準で第1位、新規上場会社数で2位、上場会社数及び時価総額基準で第3位

・日本市場に比較して、かなりスピード感のある株式上場が可能(上場審査が証券会社の審査と二重構造になっている日本と異なり、韓国取引所による審査だけだそうです。)

・日本の内部統制報告制度と似た制度であるK-SOXは外国企業に適用なし

・会計基準は、K-GAAP(韓国会計基準)・IFRS・US-GAAPのいずれも可能

欧米へ旅行するのにハブ化した韓国の空港を経由するのが珍しくないように、企業の資金調達の手段の一つとして、海外市場への上場が普通になる日が来るかもしれません。ただ現時点では、IFRSを適用しなければならないなどハードルはまだ高いのではないかと思います(日本国内でIFRSが上場企業に強制になれば相対的にハードルは低くなりますが)。

監査の面では、日本でも同時に上場しない限り、上場時と上場後の監査は任意監査ということで、公認会計士法は適用されるものの、日本の金商法は適用されません(ただし会社法の監査は大会社であれば別途必要)。韓国の会計事務所が監査報告書を発行し、日本の監査法人がその「他の監査人」として指示された手続を行うだけ(監査報告書は発行せず)であれば、公認会計士法も適用されません。その点でも、規制が緩いかもしれません。

シンガポール株式市場上場セミナー(新日本監査法人)

新日本監査法人のサイトではシンガポール市場への上場セミナーの告知をしています。

各大手監査法人は、(国内の新規上場がぱっとしないせいか)それなりに力を入れているようです。
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