会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ホワイト・ベアーファミリー民事再生 星野リゾート支援(日経より)

ホワイト・ベアーファミリー民事再生 星野リゾート支援

ホワイト・ベアーファミリーという大阪市の旅行会社とその親会社であるWBFホールディングスが、民事再生法の適用を申請したという記事。

負債額は合計で約351億円。

「新型コロナウイルスの影響で3月以降、ツアーのキャンセルが相次ぎ、経営が悪化した。星野リゾート(長野県軽井沢町)とスポンサー支援について基本合意しており、再建を目指す。」

「ホワイト・ベアーファミリーは1977年に創業し、学生や若年層を中心に低価格の旅行ツアーを販売。外出自粛で卒業旅行がなくなり、インバウンド(訪日外国人)の減少も響いた。」

(株)ホワイト・ベアーファミリーほか1社(東京商工リサーチ)

「負債はホワイト・ベア―ファミリーが債権者約160名に対して約278億円、WBFホールディングスが債権者約20名に対して約73億円、2社合計で約351億円。」

「2020年4月に民事再生を申請した関連会社のホテル運営受託のWBFホテル&リゾーツ(株)(TSR企業コード: 012267023、法人番号: 3430001041897、大阪市北区)の負債約160億円を上回り、負債総額は今年最大。新型コロナウイルス関連倒産としても最大の負債。旅行業としても過去最大。平成に入ってから旅行業としても過去最大。」

「2020年に入り新型コロナウイルスの世界的な蔓延を受けて出入国の制限や国内においても外出自粛などが旅行業界を直撃。緊急事態宣言による国内外の旅行・出張の自粛の影響で運営ホテルの予約や旅行申込の大量のキャンセル、新規予約の大幅な減少に見舞われた。新型コロナウイルス感染症の影響が想定外に長期化・拡大するものと見込まれたため、今回の措置となった。」

新型コロナ倒産の状況は...

「新型コロナウイルス」関連破たん状況【6月30日17:00 現在】(東京商工リサーチ)

「6月30日17時現在、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は、全国で294件(倒産219件、弁護士一任・準備中75件)に達した。2月2件、3月22件から4月は84件に急増、5月も83件と同水準で発生し、6月はこれを上回るペースで103件に達した。」

新型コロナ関連倒産 全国で300社に 飲食店が最多(NHK)

「民間の信用調査会社、帝国データバンクによりますと、新型コロナウイルスの影響で破産などの法的手続きをとって倒産した企業と、事業を停止して法的整理の準備に入った企業は、30日までに合わせて300社に上りました。これまでに分かっている負債の総額は2067億円余りです。」

「業種別では、居酒屋やレストランなどの飲食店が最も多い46社、ホテルや旅館などが45社、アパレルや雑貨などが20社となっています。」

星野リゾートの代表へのインタビュー記事。

【星野リゾート・星野佳路代表】「久しぶりに代表としてお呼びがかかった」。倒産確率を示して社員と共有した現状と未来(Business Insider)

「5月12日にみんなが興味を持ってくれそうな話題として、「星野リゾートの倒産確率」をお遊びで計算し、社内に投稿しました。コロナを乗り切るための変動要素を組み入れた簡単な数理モデルを自分で作って。初めてでしたが、経営状況を伝えるには良かったと思っています。」

「倒産とは現金(キャッシュ)がなくなるということ。昨年比で売り上げを何%維持できるかでキャッシュの量は変わってくるので、まずそれを最初に計算する。次にコスト削減を計算する。コロナ下では観光需要全体が減っていますから、先送りできる支出は先送りしなければいけない。売り上げが見込めないときは、このコスト削減策はすごく大事で、これによって生き残る率はかなり変わってきます。3つめにどれくらい資金調達できるかを試算します。

...

これらの3つの数字から、考えられるシナリオを示す。「売り上げ70%を維持できたけれども、コスト削減ができなかった。しかも資金調達は0だと結構ヤバい」みたいな感じですね。組み合わせになりますから、シナリオは3の3乗で27パターン。この中から「このパターンだと倒産になる」というものを抜き出し、全スタッフに確率で見せてみました。」
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