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Deena Abdelwahed - Jbal Rrsas (アルバムレビュー/感想)

2023-10-24 07:56:15 | 洋楽レビュー/感想 2023
洋楽レビュー/感想 2023



チュニジア出身で現在はフランス在住のアーティストによる、
エキゾチックで政治的で民族的で知的で先鋭的な、
エレクトロニック/インダストリアル/エクスペリメント作品である、
Deena Abdelwahed「Jbal Rrsas」のレビュー/感想。






◆Deena Abdelwahed - Jbal Rrsas
チュニジア出身のアーティスト「Deena Abdelwahed」の二作目となる新作なんですが、
MENA(※中東・北アフリカ地域の国々を指す略称)の様々な音楽スタイルを横断してから、
クラブカルチャー、歴史、地理をラディカルに再構築しているような感じの仕上がりになっていて、
エキゾチックでスリリングで政治的で民族的で
スピリチュアルで先鋭的で素晴らしい!

「Deena Abdelwahed」の音楽は常に西洋のエキゾチシズムの概念から
文化的・音楽的アイデンティティを取り戻すという「再適用」を軸にしているのですが、
今作では「どの地域にも属さないものを作ること」を軸に考えたようで、
基本的にはアフリカ独特のリズム感やビートを軸に
インダストリアル/テクノ要素や儀式的&呪術的な要素も含めた民族要素などを加えた形の音楽なんですが、
東洋と西洋、伝統とコンテンポラリー、クラブとホームリスニング等の「二項対立」が無く聞こえますし、
独自のルーツとセンスから来る
不思議な音の選択や組み合わせ方や、
文化的で民族的でアート的というバランス感は絶妙ですし、
どこか一つの国を連想させないと同時に、
近未来的でもあるけど古代的な雰囲気もあるし、
ミステリアスでスリリングで刺激的で
幽玄で神秘的な感じがあって深遠でもあるので、
聞いていると畏怖すべき対象みたいな感覚さえ受けるように、
神聖な雰囲気があって神格的にさえ聞こえる…

この音楽飽和時代の中で、
これだけの不思議な新鮮さがある音楽は稀有ですし、
人智を越えているとまでは言わないまでも、
理解が及ばない感じがあるように実験的で難解な作品ではありますが、
アート作品&音楽作品としてまとまっているのも素晴らしく、
今年発表のエレクトロニック音楽作品では重要な作品だと思う。凄作で良作!


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