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グアム 1994 APRIL その7

2021-11-05 12:08:01 | 写真 海

              四月八日

 朝食はホテルのレストランで摂ることにした。

 和洋折衷のバイキング形式で十二ドル(サービス料別)
 内容を考えれば外で食うよりも多少は安い・・・かな?。
 他の地ではホテルのレストランを利用することはまず無いのだが・・・・・・。

 ダイビングサービスに到着。テーブルに『飛び込み尻込み男』
 「御宿だと言ってましたよね」
 「ご存じですか」
 「千葉です。出身は木更津ですが」
 「夏になったら海水浴においでよ。・・・内房の方が穏やかか!」
 暫くすると『飛び込みお嬢さん』達がやって来た。
 「おはようございます」
 「やあ・・・。同じ店のウェットスーツを着ているからツーカップルかと思っていたがそうではないんだ」
 「そんな!違いますよ」滅相も無い、と言った調子で強く否定。坊やたちに少々同情。
 『昨日、飛び込んでさえいれば、違う目が出たかもしれないのに・・・』

 名前を呼ばれて我々とお嬢さんたち、それにもう一人若い男の五名が車に乗り込んだ。
 ※名前は後に知るのだが進行の都合上ここで明らかにする。
 私を『お父さん』と呼ぶショートヘアが直美。
 ロングヘアの方が美樹。
 男の名前は訊かなかったので在籍していると言う京大と言うことにする。講習らしい。
 運転席にはジュニア。
 本日のダイビングポイントは北部である。少人数のパーティらしい。
 昨日までとは異なるマリーナ。ボートはウェルクラフトの小型艇。



 スキッパーは白人の中年男。浮桟橋の上でセッティング。乗艇。

 マリーナを出てすぐに北上。右手に恋人岬。伝説では悲恋の物語。心中の地なのに何故か恋人の聖地?。
 さらに北上。途中大規模な崖崩れが視えた。
 ジュニアがよく聴き取れない声でなんとか言った。
 「去年の地震で・・・?」とバディ。
 「クエイクって言ったんだろう」
 「アースなんとかと言ってた」
 「だからアースクエィク、クェイクだけでも地震の意味になる」
 「へーっ!」
 「俺は英会話は不如意だが変な単語はけっこう知っている」
 「ほんとに」

 「イルカいますか?」女性達の関心はそこにあった。
 「ドルフィンコール」ジュニアが叫んだ。バードコールのような器具を取り出すのかと思ったらトランシーバーを手にした。
 「ハロー、ドルフィン」とジュニアが叫んだ。お茶目な奴だ。
 それから五分ほどして「ドルフィン!」とジュニアが叫んだ。またいつものジョークと思ったのだろう、みんな本気にしない。
 が、私は立ち上がった。自他ともに認める驚異の視力が数百メートル先に見覚えのある背鰭を捉えたのである。
 ※今では老眼が進んで思わしく無いが。若い時は視力検査をすると通常の倍の距離からで検査表の最下段2.0がはっきり視えた。
 「間違いない海豚だ」艇の上が賑やかになった。
 「ジュニアのイルカコールが効いたんだよね」と美樹。

 艇が海豚の群れに近づいた。
 ※ 海豚ショーを初めて観たときにジャンプや空中回転などをよく仕込んだものと感心したことがありました。
   野生の海豚。普通にジャンプして空中回転してました。

 スキッパーはサービス精神が旺盛のようだ。海豚の群れの周囲を艇速を落として廻り始めた。
 海豚がそれに反応して競うように伴走を始めた。
 ジュニアがバウデッキに腹這いになり女性達を呼んだ。四人にバウデッキが占領された。
 私は野生の海豚とは何度か遭遇していた。初めてではないので別であるが京大は素直に感情を現わさない。女性達の燥ぎように圧倒されているのか・・・?。
 「カメラ・カメラ」と直美がバッグからkodakのレンズ付きフィルム・ウォータープルーフを取り出した。
 バディも私のカリブを持ち出そうとした。
 私はハウジングを持ち上げた。フラットポートなので水中以外でも撮影可能だ。
 だが浮力の働かない空中重量は相当なものがある。おまけにレンズは24~50mmのズームである。
 距離のある海豚は点になってしまう。

 ※ バウライド しばしば海豚は船の舳先につく。バウとは船首・舳先のことである。
  船に轢かれそうで危ない気がするが・・・船が前進すると舳先が水を押して波が立つ。海豚はその波に乗っているのである。
  海豚のボディサーフィンと解釈すれば良いかと。


 

 つ づ く

    

 



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